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中国:北京市で再生水利用進む、依存度は需要全体の23%に

2015年6月14日(日) 13時18分(タイ時間)
【中国】深刻な水不足に悩まされるなか、北京市が再生水の利用を増やしている。

 2014年の汚水処理量は、市全体で13億9000万立方米(トン)。うち62%相当の8億6000万立方米が利用された。15年には、利用量が9億5000万立方米に拡大し、「南水北調」による取水量と拮抗する見通しという。中国政府系メディアが12日、北京市水務局からの情報として伝えた。

 北京市の水需要は、毎年約36億立方米に上る。自然に得られる資源は21億立方米に過ぎない。地下水の取水制限が強化されるなか、残り15億立方米が慢性的に不足している計算だ。14年は水使用量がさらに37億5000万トンに拡大。うち22.9%相当を再生水に依存した。水源の20.5%を占める地表水をすでに超え、「第2の水源」と呼べる地位に浮上している。

 中国最大規模の水資源リサイクルセンターは、北京市五環外の「清河再生水廠」。1日当たりの処理能力は55万立方米に達する。処理後の水質も高く、「地表水第4類」の水準だ。中国汚水処理場のうち、25%は水質レベルの高い「1級A基準」を満たす。このほか約5割は、それに次ぐ「1級B基準」の能力を擁する。ただ、それ以外は、処理度合いの低い「2級」にとどまっている状態だ。各基準の水質レベルは、1リットル当たりの化学的酸素要求量(COD)で「地表水第4類」が30ミリグラム、「1級A基準」で50ミリグラム、「1級B基準」で60ミリグラム。この数値から見ても、「清河再生水廠」の高い能力がうかがい知れる。

 北京に分布する熱電供給所では、すべての冷却水に再生水が用いられている。発電量を冷却水量で割った場合、1キロワット時当たり1.25リットルの再生水が使用される計算という。湖沼向けの水資源としても有用。また、水道使用量が割高に設定されている洗車場、ゴルフ場でも、大量に利用されている。北京市では14年5月1日から、洗車場、ゴルフ場の水道使用料が1立方米当たり160人民元と大きく引き上げられた。それに対して再生水の利用料はわずか1.0人民元にとどまるなど、そのコスト差は歴然だ。再生水の生産コストは、1立方米当たり約2.8人民元。単純計算すると、15億人民元以上を市が負担していることとなる。それに加えて、水資源費、汚水処理費の徴収も免じられているなどメリットは多大だ。

 「南水北調」は北部の慢性的な水不足を解決するために中央政府が立ち上げた国家プロジェクト。総事業費は約5000億人民元に上る。東線、中央線(湖北省丹江口ダム~北京・天津)、西線(長江上流~黄河上流)の3本に分かれ、長江、淮河、黄河、海河の4本の大河を超える。その引水量は黄河1本分に達し、北京市10個分の水消費量を満たせる規模だ。北京では14年末から供給が始まった。

 うち投資総額2013億人民元の中央線は、河南省と湖北省にまたがるアジア最大の人工淡水湖、丹江口ダムを起点とする。黄河を横断して北上、最終的に北京、天津に至る全長1432キロメートルのルートだ。丹江口ダムから北京・天津まで約15日かけて輸送される。長江流域の水資源を年間95億立方メートル供給可能。内訳は河南に37億7000万立方メートル、河北に34億7000万立方メートル、北京に12億4000万立方メートル、天津に10億2000万立方メートルとなっている。2003年12月30日に着工し、13年12月25日に完工。その後、水質調査などの作業が続けられていた。
《亜州IR株式会社》

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