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中国:抗生物質使用は年間16.2万トン、世界全体の5割超を消費

2015年6月18日(木) 11時16分(タイ時間)
【中国】抗生物質の年間使用量は、中国全体で16万2000トンに上っている――。中国科学院の広州地球科学研究所・応光国研究チームが最新の研究リポートで明らかにした。

 年間使用量のうち、ヒトへの投与が48%を占めたという。抗生物質の乱用が問題視されるなか、その実態が改めて裏付けられる結果といえる。人民網が16日付で伝えた。

 深刻な事態に専門家は警鐘を鳴らしている。長年にわたって抗生物質の研究に携わってきた浙江大学医学院の肖紅・教授によれば、中国で毎年8万人以上が抗生物質の過度摂取が引き起こす薬剤耐性で死亡しているという。そのうえで、「この状況が続けば、2050年に死者は100万人まで膨らむ恐れがある」と警告した。

 もっとも懸念されるのは、どんな抗生物質も効かない「多剤耐性菌」の増殖だ。動物やヒトの間で感染が広がる恐れがある。さらに、米国の研究では、多剤耐性菌の空気感染も一部で確認された。帝王切開や人工股関節置換術など、ごく一般的なオペでも、多剤耐性菌による合併症で患者は命の危険に晒されるという。

 また、抗生物質による人体への直接的な被害もある。ヒトや、動物から河川水などの自然界に排出された後、食物連鎖を通じてヒトが摂取し、体内に抗生物質が常に残る状況を作ってしまうからだ。これは、肥満症やぜんそくの罹患率を上げる要因とされる。

 「中国で全世界の半分の抗生物質が消費されている」といわれるなか、医療・保健当局はここにきて、抗生物質の使用抑制に乗り出した。ただ、肖紅・教授は、「効果は限定的で、まだ道半ばだ」と話す。「国や医師だけではなく、社会全体で乱用防止に取り組む必要がある」と訴えた。
《亜州IR株式会社》

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