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中国:東北エリアで人口流出加速、少子高齢化進む

2015年7月23日(木) 10時04分(タイ時間)
【中国】中国の東北地域(遼寧省、吉林省、黒竜江省)で人口の減少が加速している。

 かつては全国有数の重工業地帯だったものの、産業の衰退からいまでは若年層を中心に人口の流出が止まらない。出生率が全国平均を下回る一方、高齢化は急ピッチに進行。労働力人口の減少が地域経済の立ち直りに与える影響が懸念されている。成都商報が伝えた。

 黒竜江省、吉林省、内モンゴル自治区の境にあるチチハル市は、東北エリアの代表的な工業都市として栄えていた。そこでも人口の流出が加速している実態が示されている。同市統計局が発表した戸籍人口のまとめによれば、2014年通年で4万8075人の転入に対し、転出は8万5854人。転出超過は3万7779人に達し、13年の2万5381人に比べて1万2398人(49%)も増加した。

 東北全体でも人口が転出超過に陥っている。20年に実施された第5次人口普査(日本の国勢調査にあたる)で、遼寧省、吉林省、黒竜江省の人口は36万人の純流入だった。しかし、2010年の第6次人口普査では180万人の純流出に転じたという。

 出生率も低水準で推移。第6次人口普査で、合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの平均数=TFR)は黒竜江省と吉林省で1.03、遼寧省で1.00、全国平均の1.5を下回っている。また、黒竜江省社会科学院にリポートによると、同省の出生率(一定人口に対するその年の出生数の割合=CBR)は2000年以降、1%を割り込む状況が続いた。13年の自然人口増加率は0.08%にとどまっている。長期間にわたって、出生率、自然人口増加率がそろって全国平均を下回る状況だ。

 人口の流出と低い出生率を背景に、高齢化の進行が著しい。遼寧省を例示すると、13年末時点で高齢人口(789万人)が総人口に占める割合は18.5%に達した。全国平均の14.9%を3.6ポイント上回っている。

 人口構造のゆがみは、経済成長の足かせになりつつある。14年の域内総生産(GDP)成長率をみると、遼寧省、吉林省、黒竜江省はいずれも全国の下位5省に沈んだ。地域経済の低迷が人口の流出をさらに加速させる悪循環をもたらしている。
《亜州IR株式会社》


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