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中国:高まる退職年齢引き上げ論、社会保険基金の運営難で

2015年7月23日(木) 10時04分(タイ時間)
【中国】高齢化が加速する中国で、定年退職年齢の引き上げ議論が高まっている。

 年金支給財源の枯渇懸念に加え、中国で膨らみ続ける医療費が各社会保険基金の収支バランスを崩していることがその背景だ。都市の就労者を対象とした「都市職工基本医療保険」加入者を例にみると、現役世代と退職世代の比率は2014年現在で2.90に低下。前年比で0.05ポイント、09年比で0.07ポイントずつ下がったという。経済参考報が21日付で伝えた。

 地域格差の拡大も問題を複雑化させる要因。「都市職工基本医療保険」加入者の現役世代と退職世代の同比率は、全国24省・自治区・直轄市で全国平均を下回っている。うち6地域は、2014年時点で2を下回る低水準。退職者1人の治療費を支える現役世代が2人を割り込んでいる状態だ。具体的には、江西で1.93、吉林で1.91、遼寧で1.86、天津で1.78、黒竜江で1.69、新疆で1.56となっている。

 「都市職工基本医療保険」制度は、退職後は保険料を支払わなくても加入者同様の医療費が適用される仕組みを採っている。しかし退職者の医療費は現役世代を大きく上回っており、高齢化につれて、社会保険基金の支出負担は大きく増大しているのが現状だ。中央財経大学のチョ福霊教授によれば、「都市職工基本医療保険」加入者の中には、早期退職を選ぶ人も存在する。これが社会保険基金の運営難に拍車をかけているという。

 統計によると、「都市職工基本医療保険」加入者のうち、現役世代は74.4%を占める2億1041万人。09年に比べて5.1%増えた。一方で退職世代は25.6%を占める7255万人で、09年比で5.6%増加。現役世代の増加率を超えている。
《亜州IR株式会社》


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