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中国:減速感強まる自動車市場、業界内ではポジティブな見方多数

2015年7月24日(金) 13時22分(タイ時間)
【中国】中国の新車販売市場に減速基調が強まっているものの、業界関係者の間ではポジティブな見方が多い。「なお巨大な潜在需要が眠っている」というのが根拠だ。

 中国の自動車保有台数は、足元で1000人当たり105.83台。欧米などの自動車先進国の水準をはるかに下回り、世界の平均にも至っていない。消費者の所得向上につれて、マイカーの買い替え需要も膨らみ続けている。こうした市場環境が巨大な成長余地を造り出す――との期待を示しているという。経済日報が23日付で伝えた。

 中国の2015年新車販売台数について、業界団体の中国汽車工業協会は、最も楽観的な予測で2500万台と見通している。前年実績(2349万台)比でわずか6.4%の伸びにとどまる計算だ。しかし国内専門家は、「たとえ2500万台に届かなくても、懸念するには至らない」との認識。「人間であっても速く走れば、ペースが落ち、息をつくことは正常だ」と説明し、「減速に対して過剰に危機感を持つ必要はない」と強調した。

 同協会の董楊・常務副会長も、中国自動車市場の先行きに前向きな見方を示す。「業界全体の成長ファンダメンタルズに大きな変化は起きない」とみている。環境対策として一部都市で実施される購入制限策や走行規制などの外的要因が制約となっている現状を指摘。そのうえで、「国内自動車市場の成長にはまだ天井はみられない。高速成長から安定した低速成長に移行しただけであって、自動車産業に今後求められるのは、“量的成長”から“質的成長”に変化することだ」との見解を述べた。

 こうしたなかで期待されるのは、国策的に普及が推進されているエコカーだ。国務院がこのほど公布した新たな産業政策「中国製造2025」(製造業の10カ年計画)には、自動車産業分野での技術革新が重要テーマの一つとして組み入れられている。自動車業界の発展方向として、「電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド自動車(PHV)」、「燃料電池自動車(FCV)」、「省エネ自動車」、「スマート・インターネット自動車」の4項目が掲げられた。

 同協会の統計によると、エコカーの今年1~6月の販売台数は、前年同期の3.4倍に相当する7万3000台に拡大した。通年では20万台突破も見込まれている。

 ただ、中国の自動車業界で懸念されているのは、足元で設備の過剰感だ。自動車メーカー各社の年間生産能力は今年、合計で3610万台へと拡大する見通し。一方、今年の新車販売は、楽観的予測で2500万台にとどまる。単純計算で1110万台分の設備が過剰だ。各自動車メーカーに求められる課題は、需要にマッチした的確な供給態勢の構築といえよう。
《亜州IR株式会社》

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