RSS

「海洋強国」目指す中国、最新鋭の海洋科学調査船が進水

2015年8月12日(水) 15時50分(タイ時間)
【中国】「海洋強国」の建設を国家戦略に掲げた中国は、海洋調査船隊の拡充を加速させている。

 最新鋭の海洋科学調査船「向陽紅03」の進水式が7月31日、武漢武昌重工集団で行われた。年内にも就航する運びだ。また、2隻目の極地調査船や、遠洋調査船「大洋2号」の建造をめぐり、フィージビリティスタディ(実行可能性調査)報告書が当局に承認されたという。政府系メディアの人民日報が伝えた。

 「向陽紅03」は国内で最先端の装備を搭載。全長99.6メートル、全幅17.8メートル、深さ(型)8.9メートル。設計排水量は4800トン、巡航速度は12ノット、航続距離は1万5000海里に上る。自動船位保持装置、高性能の音響測定装置、実験室、甲板調査作業設備などを備え、海洋物理、大気科学、地質、海洋生物学、環境保護など幅広い分野での科学調査に適合。南極海、北極海の調査も可能という。

 2隻目となる極地調査船の建造に、約12億5000万人民元(約250億円)を投じる計画だ。国家海洋局によると、国家発展改革委員会から正式な承認が下りれば、建造工事が全面的に始動する見込み。多目的貨物船から改装された現役の極地調査船「雪竜」に比べ、高い調査性能、砕氷性能を持つ。業界専門家は、「わが国にとって本当の意味で初の極地調査船になる」と期待感を示している。

 遠洋調査船「大洋2号」の建造も承認待ちの状況だ。遠洋調査の主力船舶「大洋1号」との相補効果が期待されている。また、有人深海探査艇「蛟竜号」の輸送・運用を担う「向陽紅09」の老朽化が進んでいる現状を踏まえ、新たな支援母船の開発・設計作業が始まったという。

 中国の海洋調査船隊は3年前に組成された。足元で船隊規模は40隻に上り、当初の19隻から倍増している。ただ、現状には満足していないもよう。国家海洋局の陳連増・副局長は、「米国は71隻の調査船を持っている。それに比べまだまだ差が大きい」と語り、船隊の拡充に強い意欲を示している。
《亜州IR株式会社》


新着PR情報