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「走出去」加速の中国企業、中東・アフリカでプレゼンス拡大

2015年8月20日(木) 12時05分(タイ時間)
【中国】中国政府が掲げる「走出去」(海外進出)戦略を追い風に、中国企業が中東・アフリカ市場の開拓を加速している。最新鋭の設備や成熟した技術、コストパフォーマンス力を売りに、現地でプレゼンスを増しているという。中国政府系メディアが19日付で伝えた。

 中国企業の海外進出の足場となったのはカザフスタンだ。両国間で進められる経済協力プロジェクトの多くで、「互恵のWin-Win」を実現している。同国東部のパヴロダル市に建設された同国で1カ所目となる電解アルミ工場もその一つ。中国有色金属建設が建設を請け負った事業で、すでに操業開始から8年あまりが経過した。中国の技術と設備を導入する同工場の年間生産能力は25万トン。国内需要を満たした上で、海外にも製品を輸出している。

 パキスタンも中国企業の進出先の一つ。バス製造・販売の鄭州宇通客車は、現地に年産力500台のバス組み立てラインを整備する。今年初めに現地企業との間で合弁契約を締結した。今年10月に着工し、2016年1月の稼働を目指す。工場完成後、宇通客車は14人の技術者を派遣し、3~6カ月かけて現地スタッフへの技術指導を行う。現地の需要に基づき、工場の能力増強も視野に入れる。

 パキスタンは2億人を抱える人口大国だが、道路客運の整備は後れている。輸送力が大きく不足する中で、バスの更新需要は大きい。

 一方、南アフリカでも中国企業の経済寄与が高まっている。特に、セメント、家電、バス車両の生産分野で、現地の需要を満たす役割を担っている。

 再工業化に取り組む同国では、セメント供給が大きく不足。足元の国内生産力は年1500万トンにとどまり、将来の需要拡大を到底満たせないレベルにある。こうしたなか、中国の冀東発展集団は、日産2800トン規模の大型セメント・クリンカープラントを現地に新設。年産力は100万トンに上る。セメント焼成プロセスから排出される廃熱を利用して、年間6メガワットの発電も行う。廃熱利用発電を伴うセメント生産事業は同国で初めて。一般的なセメントプラントと比べて、電力消費を30%以上節約可能という。高い収益力も見込める。同国でのセメント生産コストは中国とほぼ同レベルだが、販売価格は中国の2.5~3.5倍に達するという。

 このほか家電では、海信集団の南ア現地法人がケープタウン・アトランティス工業パークに大型家電工場を建設した。敷地面積は10万平方メートル。テレビと冷蔵庫を年間40万台ずつ生産する能力を備える。南ア市場での同社の販売シェアは、テレビ、冷蔵庫ともに14年は2位に浮上した。将来的にはアフリカ全体に市場を拡大する考え。現地工場の拡張、追加投資を予定している。

 バス車両の分野では、北京汽車が生産工場を現地に建設した。同国の公共交通の主力である16座席の乗り合いバスを生産する。足元の月産量は350台。将来的には1000台まで引き上げ、現地のライバル最大手と並ぶ、または超える規模へと能力を増強する意向だ。

 エジプトも中国企業にとって潜在力の大きな市場だ。インフラの後れが同国の経済成長を阻むボトルネックとなる中で、エジプト政府は港湾や発電所の整備、天然ガスなどのエネルギー開発を経済振興に向けた優先課題として掲げた。この分野で中国は豊富なノウハウと国際競争力を持つ。

 中国とエジプトの2国間貿易額は、2014年に過去最多の116億米ドルに達した。エジプトにとって中国は最大の貿易相手国となっている。中国企業(金融機関を除く)によるエジプトへの直接投資額は、同年に前年比86%増の9751万米ドルに拡大した。
《亜州IR株式会社》


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