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タイ軍政が内閣改造、経済政策トップに元タクシン政権財務相

2015年8月20日(木) 23時04分(タイ時間)
ソムキッド氏の画像
ソムキッド氏
写真提供、www.mof.go.th
【タイ】タイ軍事政権のプラユット首相が大規模な内閣改造に踏み切った。一向に上向かない景気にしびれを切らした形で、経済閣僚を一新。経済政策のトップにタクシン政権(2001―2006年)で財務相、商務相を歴任したソムキッド・ジャトゥシーピタック氏を起用した。

 内閣改造名簿は20日にプミポン国王の承認を受けた。

 これまで経済閣僚チームを率いたプリディヤトン副首相(王族、元タイ中央銀行総裁)、ソムマイ財務相(元財務副次官)、ポンチャイ情報通信技術相(元情報通信技術省次官)、ナロンチャイ・エネルギー相(元商務相)、ヨンユット副首相、ピティポン農相(元農業協同組合省次官)、ジャクラモン工業相(元工業次官)、ラチャタ保健相(元マヒドン大学学長)らは閣外に去った。

 財務相の後任は米テネシー大学経済学修士で、元クルンタイ銀行社長、前CPグループ副社長のアピサック・タンティウォラウォン氏。工業相にはアチャカー・スンブンルアン工業次官、情報通信技術相に元GEキャピタル(タイランド)取締役のウットム・サワナーヨン氏、エネルギー相にアナンタポン首相顧問(陸軍大将)、副商務相にチュラロンコン大学サシン・インスティテュート・フォー・グローバル・アフェアーズのダイレクターでソムキッド氏の米国の留学先の後輩に当たるスウィット・メーシンシー氏、労相にシリチャイ・ディタクン国防次官(空軍大将)、保健相にピヤサコン・サコンサタヤートン元マヒドン大学学長が、それぞれ就任した。

 外務省ではタナサック副首相兼外相(前国軍最高司令官)が副首相専任となり、ドーン副外相(元駐米大使)が外相に、運輸省ではプラジン運輸相が副首相に転任し、アーコム副運輸相(元国家経済社会開発委員会事務局長)が運輸相に、商務省ではチャチャイ商務相(陸軍司令官補)が農相に転任し、アピラディー副商務相(元商務副次官)が商務相に昇任した。

 ダーポン天然資源環境相(元陸軍参謀長)は教育相に、スラサク労相(前国防次官)は天然資源環境相に、ナロン教育相(前海軍司令官)は副首相に転任した。

 プラユット首相(前陸軍司令官)の元上司で政権の要であるプラウィット副首相兼国防相(元陸軍司令官)とアヌポン内相(元陸軍司令官)、法制面を取り仕切るウィサヌ副首相、王族のパナダー首相府相、パイブーン法相(国軍最高司令部副司令官)、コープカーン観光スポーツ相(前東芝タイランド会長)らは留任した。

 プラユット首相は昨年9月の内閣発足時には、出身母体である軍の幹部を省の大臣に充て、それぞれの省の事務次官を副大臣にする手法をとった。今回は軍幹部を主要な省の大臣から外し、官僚トップを大臣に昇格させた形だ。ただし、軍出身の閣僚の数は2人増え14人となった。

 タイの4―6月の国内総生産(GDP)は前年同期比2・8%増と低い伸びが続いた。公共投資が24・7%増加したほか、外国人旅行者の増加で観光が好調だったが、民間投資3・4%減、民間消費1・5%増、輸出5・5%減、輸入10・1%減と、主な経済指標はさえない。今月17日にはバンコク都心で爆弾が爆発し、タイ人、中国人ら20人が死亡、125人が負傷する事件が発生し、経済のけん引役である観光への影響が懸念されている。

〈ソムキッド・ジャトゥシーピタック〉
1953年、バンコクの中華街ヤワラート生まれ。米ノースウエスタン大学経営大学院で経営学博士号(マーケティング)取得。タイ開発研究所(TDRI)教授、サハパタナピブン・グループ取締役などを経て、タクシン政権で副首相、財務相、商務相。一時はタクシン元首相の後継者に擬せられたが、タクシン政権を打倒した2006年の軍事クーデター直前に政権から離反した。
《newsclip》

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