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中国:ホタル乱獲止まらず、「七夕」イベント向けの取引過熱

2015年8月21日(金) 13時53分(タイ時間)
【中国】夏が訪れると、中国の各地では“ホタル狩り”が一斉に盛り上がりを見せる。天然のホタルを生きたまま捕獲。大都市に向けて大量に卸している。これらの“生け捕りホタル”は、いずれも中国で「恋人達の祝日」とされる旧暦の「七夕」(今年は8月20日)向け商品だ。

 中国では「七夕」の日に、男性が女性にプレゼントを贈る風習がある。このプレゼントの1つとして、ロマンチックな蛍光を放つホタルが近年は人気化。七夕の夜に恋人とホタルを鑑賞できるイベントが各地で大々的に催されている。しかし、生きたホタルを大量に捕獲する行為を巡っては、自然保護団体などから「残酷だ」とする反対意見もあがり、物議を醸している。揚子晩報が19日付で伝えた。

 「七夕」が近づくと、中国のインターネット通販市場では「ホタル商戦」が毎年繰り広げられる。江蘇省のボランティア団体が調査を行ったところ、淘宝網(タオバオワン)を通じて全国の七夕イベント向けに販売されたホタルは今年、1000万匹を超えた。前年同期の100数万匹と比べて10倍以上に膨れ上がった。相場は1匹当たり4~5人民元(約77~96円)。まとめ売りをする業者も多い。

 ある販売業者は、雲南省に人工養殖施設を保有し、そこで繁殖させたホタルを上海市や浙江、江蘇、安徽省のバイヤーに卸している。ホタルは“弱い生き物”なので、輸送時間を短縮させるために通常は飛行機で輸送。草を入れた瓶の中に入れて輸送し、湿度を一定に保つ。輸送中に死んでしまうことを考慮して、受注分より10%多くホタルを入れるという。

 ホタルの入手方法に関して、別の販売業者もまるで口裏を合わせたかのように「人工繁殖させたものだ」とそろって答えた。しかし専門家は、「販売業者の99%は嘘を言っている」と指摘する。ホタルの人工繁殖は極めて難しく、基礎技術を真に掌握している者は中国国内でも稀。繁殖コストも高く、販売価格は少なくとも相場の2倍に跳ね上がるという。このため現在市販されているホタルのほとんどが、実際は野外で捕獲された天然のホタルだと解説した。

 生態系を壊しかねないこうしたホタルの乱獲を是正しようとする動きも出ている。江蘇省鎮江市では、毎年行われる「ホタル・七夕まつり」で、今年はホタルを放つ代わりに、蛍光パウダーを使って会場のムード作りを行うことを決めた。
《亜州IR株式会社》

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