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中国:「核燃料リサイクル」本格化、甘粛省に国家級の事業拠点

2015年8月26日(水) 15時00分(タイ時間)
【中国】使用済み核燃料の再処理を繰り返してウラン資源を有効活用する「核燃料リサイクル」について、中国政府はその取り組みを本格化する。

 甘粛省でこのほど着工した「中核甘粛核技術産業園」が核燃料リサイクルの国家事業拠点に選定された模様だ。毎日経済新聞が25日付で伝えた。

 毎日経済新聞の取材によれば、甘粛省酒泉市金塔県から数十キロ離れた砂漠に整備中。投資額は1000億人民元(約1兆8500億円)の大台を超え、三峡ダムプロジェクトに匹敵する規模ともいわれる。

 甘粛省の工業和信息化部によれば、「中核甘粛核技術産業園」は7月に着工式が行われた。国有の中国核工業集団公司(中核集団、SNPTC)と甘粛省が共同で整備する。エコの理念を用いて核燃料リサイクルの「バックエンド事業」を集約し、関連産業の育成を図る狙いだ。中国ではこれまでにも「原子力発電産業園」や「原子力技術応用産業園」などが多数整備されてきたが、核燃料技術に特化した国家級「原子力技術産業園」は初めてとなる。

 現地ではその巨大な経済効果を期待している。ただ、「核燃料の再処理は、放射性廃棄物ビジネスとほぼ同じ」との考えから、地元住民からは不安の声も聞かれる状況だ。

 中国では今年に入り、沿海部での原子炉建設が再開された。環境政策や産業振興策の一環として、原発推進へとかじをきった格好だ。習近平・国家主席は1月、原子力産業を「国の戦略産業」と指摘したうえで、その発展を支援し、競争力を高める必要があると指示している。

 国家エネルギー局によると、2020年までの5年間で原発の発電容量5800万キロワット(kW)への引き上げを目指す。建設中の発電容量は3000万kWを目標に掲げた。

 中国では、国内電源の発電量に占める原子力発電量の比率が足元で2.7%に過ぎない。世界平均の10.2%を大きく下回る水準にあるなか、原発の建設熱が高まっている。
《亜州IR株式会社》

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