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中国:河北省で大規模老人ホームの整備進む、北京市高齢者を誘致へ

2015年8月28日(金) 13時58分(タイ時間)
【中国】河北省高碑店市で大規模な老人ホーム団地(シニアタウン、高齢者コミュニティー)、「高碑店市嘉楽匯養老社区」の整備が進められている。

 高齢化が急速に進行する一方、高齢者介護施設の不足が深刻化しつつある首都・北京市からの高齢者の入居を誘致する狙いだ。北京市、天津市、河北省を1つの経済圏とする「京津冀(けいしんき)一体化」構想が国家戦略として推進されるなか、高齢者向けサービスの分野でも広域の連携が活発化。嘉楽匯養老社区はモデルプロジェクトの1つと指定されている。北京青年報が伝えた。

 嘉楽匯養老社区は今年3月に着工。北京市の大手企業が整備・運営する。投資額は18億人民元(約335億円)。敷地面積は130ムー(1ムーは6.67アール)に及ぶ。総戸数2600戸のマンション型老人ホーム(床面積19万平方メートル)を建設するほか、病院、高齢者の家族が宿泊できるホテル、スポーツや将棋、書道、絵画などを楽しめるカルチャーセンターなども併設。老人ホームは2人部屋タイプが中心で、約5000人が入居できる。

 介護人材の確保について、すでに専門学校などで募集に乗り出した。入居高齢者3人に対して介護職員1人を配置する。ほかの職員や管理者を含め、約2000人が嘉楽匯養老社区で働く見通しだ。施設は2016年の竣工を目指す。

 北京市民政局の李万鈞・局長はこのほどのインタビュー番組で、国の「京津冀協同発展計画」に基づき、今後は北京市内ではなく、周辺地域に大規模な高齢者向け施設を整備する方針を明らかにした。地価が北京よりはるかに安く、整備コストを大幅に削減できるため、高齢者が負担する居住費なども低く抑えられるのがメリットと紹介している。

 嘉楽匯養老社区の費用は、入居金(物件使用権の取得費用)が100万人民元(約1875万円)、月額料金が4000人民元(約7万5000円)に設定されている。物件使用権の取得費用は高額だが、退去時に売却・譲渡が可能。一方、月額料金は北京市内にある同レベル施設を大幅に下回る水準に抑えた。

 高齢化の波は、首都の北京市にも及んでいる。14年末時点の高齢者(60歳以上、同市戸籍者に限定)総数は301万人に達し、全人口の22.6%を占めた。さらに毎年17万人(1日当たり400人)のペースで増加しつつある。平均伸び率は6%。20年までに市内の高齢者人口は380万人を突破すると予想されている。高齢者向け介護施設の増設は喫緊の課題だ。

 嘉楽匯養老社区のほかに、河北省保定市のライ水県政府が北京第一福利院養老服務センターと提携する。定員3万人に上る大型老人ホームを整備することで合意した。また、高碑店市の医療機関・徳仁医院は、増設する入院病棟の一部エリアを利用し、高齢者向け施設を設ける計画。1500人の入居を見込んでいる。
《亜州IR株式会社》

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