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中小企業に2000億バーツ注入、減税も タイ軍政が景気対策

2015年9月9日(水) 02時20分(タイ時間)
【タイ】タイ軍事政権は8日の閣議で、低利融資と優遇税制を中心とする中小企業(SME)支援策を承認した。6万社に2000億バーツを注入、24万人の雇用を創出し、停滞する景気にテコ入れを図る。

 柱となるのは、タイ政府貯蓄銀行(GSB)による中小企業向けのツーステップローン。GSBが年利0・1%で商業銀行など金融機関に1000億バーツを供給し、金融機関が漁業、製造業、省エネ、観光、サービスといった業種の中小企業に年利4%で融資する。返済期間7年、申請期限は年末まで。

 また、タイ信用保証公社(TCG)が中小企業向け無担保融資の債務保証を行う。保証枠は1000億バーツで、1社最大4000万バーツ。保証割合30%、保証期間7年で、債務保証料の一部を政府が肩代わりする。申請期限は2016年6月末。

 GSB、タイ中小企業開発銀行(SMEバンク)と国営の大手商業銀行クルンタイ銀行は20億バーツずつ出資して投資基金を設立し、有望な中小企業に投資する。

 中小企業の法人税減税も実施する。中小企業の法人税率は現在、最終利益が30万1―300万バーツで15%、300万1バーツ以上で20%だが、2015年1月―2016年末まで一律10%に引き下げる。

 また、食品加工、ハイテク、研究開発といった対象業種の中小企業を2015年10月1日―2016年12月31日に設立登記した場合、5年間法人税を免除する。

 今回の景気刺激策は8月下旬の内閣改造で入閣したソムキッド副首相(経済担当)、アピサック財務相らがとりまとめた。ソムキッド副首相はタクシン政権(2001―2006年)で経済政策を担当し、バラマキ型の政策で知られる。今回は家計債務が積み上がっていることを考慮し、中小企業への資金注入に力点を置いた。

 ソムキッド副首相の前任のプリディヤトン前副首相はバラマキ型の景気刺激策を避け、大規模インフラ整備事業に力を入れたが、事業の立ち上がりが遅く、景気は上向かなかった。

 タイの経済状況は厳しさを増している。国内総生産(GDP)は2013年2・9%増、2014年0・7%増、今年4―6月期2・8%増と低成長が続く。タイ中央銀行は7月の月例経済報告で、「経済活動が全般的に弱い」と表現。観光と公共支出だけ拡大し、輸出、民間消費が不振だと指摘した。頼みの綱である観光は8月にバンコクで起きた連続爆弾テロ事件で外国人旅行者の減少が避けられない。こうした中、個人ローンの不良(3カ月以上延滞)債権はじりじりと増え続け、6月末で前年同期比22・8%増加、不良債権比率は5%(2012年末3%)に上昇した。
《newsclip》

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