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中国:自動車設備の過剰問題に現実味、「業界再編期」到来か

2015年9月10日(木) 11時58分(タイ時間)
【中国】減速感が強まる中国の新車市場で、生産設備の過剰問題が現実味を帯びてきた。

 カナダ・ウィンザー大学自動車研究センターが発表した「主要自動車メーカー投資報告」によると、自動車生産ラインの新設・増設向けに世界全体で投じられた資金のうち、2012年は通年で60%が中国に振り向けられた。これは、12年に建設決定された新生産ラインが、今年に入って集中的に稼働体制へと移ることを意味する。工場の建設決定から稼働までには通常3年の時間を要するためという。時代週報が8日付で伝えた。

 一方で、中国の新車販売市場には足元で急ブレーキがかかっている。中国汽車工業協会の統計によると、1~7月の自動車販売は、前年同期比0.4%増の1335万台に停滞。7月に至っては、前年同月比7.1%減の150万台に落ち込み、月次ベースで1年5カ月ぶりの低水準に沈んだ。市場の減速とともに、多くの自動車工場で稼働率が低下する事態が発生。英調査会社のサンフォード・C・バーンスタインの最新報告によれば、今年上半期は中国の外資合弁大手23社の設備稼働率が平均で94.3%に低下。初めて100%を割り込んだ(前年同期は107.4%)。

 設備過剰の問題は、自動車業界関係者の間で今年初めから懸念されてきた。今年上半期に開催された「2015年グローバル自動車フォーラム」でも、これが共通認識として参加者らの間で捉えられている。東風汽車の劉衛東・副総経理は、中国国内の自動車総生産能力について、15年末には4000万台に膨らむと予想。同年の中国新車販売の2倍規模に達し、工場稼働率は業界平均で80%を割り込むと悲観した。特に中国自主ブランド車メーカーの一部で、稼働率の大幅な低下が懸念されるという。

 ある業界関係者は、「中国自動車業界が本当の試練を迎えるのは、16年下半期以降だ」と予告する。黄標車(「国1」排ガス基準より低いガソリン車、「国3」排ガス基準より低い軽油車)の廃車期限が今年末に迫るなか、今年下半期から来年下半期にかけて少なくとも1000万台の買い替え需要が喚起されるものの、それを過ぎると真の意味での業界再編期が訪れると想定されるためだ。少なくても2~3社のメーカーが倒産、または買収対象になるとみているという。
《亜州IR株式会社》

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