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バンコクで数百人規模の民主化要求デモ タイ軍政、動けず

2015年9月21日(月) 13時58分(タイ時間)
【タイ】タクシン政権を崩壊させた2006年9月19日のクーデターから9年を記念し、19日、プラユット軍事政権に抗議する数百人規模のデモがバンコクで行われた。

 昨年5月のクーデター後の反軍政デモとしては最大規模。治安当局は強制排除を行わず、大きな混乱はなかった。

 デモ隊はタマサート大学から行進し、民主記念塔で集会を行った。参加者は即時の民政復帰を求め気勢を上げた。

 プラユット首相(前タイ陸軍司令官)率いる軍政はクーデター後、政治活動を禁止し、デモ参加者やタクシン派政治家の逮捕、拘束を頻繁に行ってきた。メディアへの圧力も日常化している。

 今回のデモに関しても中止を命じていたが、首相が月末に国連総会出席のため訪米する予定なことから、欧米諸国の批判を恐れ、強制排除を見送ったとみられる。ただ、ウドムデート副国防相兼陸軍司令官は20日、デモ指導者に対し法的措置をとる考えを示唆した。


《タクシン派vs反タクシン派》
 タイでは2006年以降、東北部と北部の住民、バンコクの中低所得者層の支持を集めるタクシン元首相派と、特権階級、南部住民とバンコクの中間層を中心とする反タクシン派の抗争が続き、政治・社会が混乱している。

 反タクシン派はタクシン氏を反王室の腐敗政治家と糾弾し、2006年の軍事クーデターでタクシン政権(2001―2006年)を打倒した。タクシン派は2007年の民政移管選挙で勝利したものの、2008年に「司法クーデター」と呼ばれた裁判所によるタクシン派与党解党で反タクシン派に政権を奪われた。反タクシン派政権下の2009年、2010年、タクシン派は、特権階級が軍官財界を動かし民主主義や法治をねじまげているとして、政権打倒を目指すデモを行い、2010年のデモでは治安部隊との衝突で、市民、兵士ら91人が死亡、1400人以上が負傷した。

 タクシン派は2011年の下院総選挙で再度勝利し、タクシン元首相の妹のインラク氏が首相に就任した。しかし、2013年10月から、インラク政権打倒を目指す反タクシン派市民のデモがバンコクなどで拡大。2014年1、2月には数万人がバンコクの主要交差点を長期間占拠した。5月に入り、軍が治安回復を理由に戒厳令を発令、クーデターでタクシン派政権を倒し、全権を掌握した。軍は当初、両派の和解を目指すとしていたが、タクシン派の官僚、軍・警察幹部のほとんどを左遷し、地方のタクシン派団体を解散に追い込むなど、タクシン派潰しを進めた。今年1月には、軍政が設立した非民選の暫定国会「立法議会」が、「コメ担保融資制度をめぐる職務怠慢」でインラク前首相を弾劾にかけ、前首相の参政権を5年間停止した。
《newsclip》

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