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タイ、クラスター型経済特区設置 投資誘致テコ入れ

2015年9月23日(水) 22時06分(タイ時間)
【タイ】タイ軍事政権は22日の閣議で、優遇税制を通じて特定産業を地理的に集積させるクラスター型経済特別区の設置を承認した。対象は自動車、通信機器など。1月から大幅に変更された投資奨励制度が不評なことから、新たな措置で投資誘致のテコ入れを図る。

 優遇税制を適用するクラスターは「スーパークラスター」、「その他クラスター」、「クラスター支援産業」の3種類。

 このうち「スーパークラスター」は自動車、電気製品・エレクトロニクス、通信機器、石油化学・化学などで、承認を受けた事業の法人税を事業開始から8年間免除し、その後5年間50%引きとする。機械の輸入関税も免除する。また、高度な専門家の個人所得税を免除する。「スーパークラスター」の中でも特に重要な産業については法人税免除の期間を10―15年に延長する。

 「その他クラスター」は農産物加工、繊維・衣料などで、法人税を事業開始から3―8年間免除し、その後5年間50%引きとする。機械の輸入関税も免除する。

 「クラスター支援産業」は研究開発、バイオテクノロジー、エンジニアリングデザインといった「知識産業」と空港、鉄道など「物流」の2種類。「知識産業」は法人税を8年間免除し、その後5年間50%引きとする。「物流」は法人税を5―8年間免除し、その後5年間50%引きとする。

 いずれの事業も地区の教育研究機関との連携を義務付ける。申請期限は2016年末で、2017年末までに事業を開始することが条件。

 タイ政府は昨年まで、全77都県を経済発展の度合いなどに応じて3つのゾーンに分け、進出する企業の業種、立地などに応じ、税制、雇用などの優遇措置を適用してきた。今年1月から、ゾーン制を廃止し、産業別恩典制度を導入したが、新制度は急で大幅な変更を嫌う外国企業に敬遠され、タイ投資委員会(BOI)が1―6月に受理した外国直接投資案件の恩典申請は219件(前年同期407件)、投資予定額は268・1億バーツ(同2391億バーツ)に落ち込んだ。日本企業の投資申請は前年同期の804・9億バーツから68・5億バーツに激減している。

 外国直接投資の激減は2、3年後に影響が出てくるとみられるが、タイ経済の足元はすでに揺らいでいる。1月から7月まで7カ月連続で輸出が前年割れとなったほか、工業生産指数(MPI)も前年比マイナスが続く。タイ中央銀行は7月の月例経済報告で、観光と公共支出だけ拡大し、輸出、民間消費が不振と指摘したが、景気の牽引役である観光は、8月にバンコクで死傷者約150人を出す爆弾テロが発生したことで、当面は厳しい状況が続く見通しだ。
《newsclip》

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