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排気ガス規制偽装でVWイメージ急低下、中国販売の落ち込み必至

2015年9月25日(金) 18時33分(タイ時間)
【中国】独フォルクスワーゲン(VW)の排気ガス規制偽装問題は、中国でも大きな波紋を巻き起こしそうだ。

 対策済みの制御ソフトへのアップグレードや部品交換などで対応するとみられるものの、これが消費者団体や政府に受け入れられなかった場合、自動車の買い替え、新車との交換などに迫られる可能性があるため。消費者団体が集団訴訟を起こす可能性もあるとみられる。

 中国でディーゼル車の普及にブレーキがかかることは間違いない。ディーゼルエンジン車の稼働台数は、中国ではそれほど多くない。VW社の経済的なマイナス影響は、それほど大きくないとの見方もあるものの、それ以上の懸念は、ブランドイメージへの打撃といえる。どんな業界や製品であれ、消費者の信頼感が一旦失われた場合、回復させるのは容易ではない。いまのところ、中国当局がVW車の排ガス試験を再び実施するかどうかは不明の状況だ。これを機にディーゼル車をはじめとする化石燃料車の人気が低下し、新エネルギー車の需要がさらに拡大するとの見方もある。

 中国の自動車販売市場は、世界最大に成長した。そのなかでVWは、これまで大きな存在感を構築。長年にわたって中国新車販売が右肩上がりで増え続けたことで、中国事業はグローバル自動車大手にとっての主要収入源となっている。世界販売に占める中国販売の比率は、独BMWで20%でVWと米ゼネラル・モーターズ(GM)で各35%にも上る。

 ただ、かつてのVWの勢いは、すでにない。中国に進出する海外自動車メーカーの今年上半期(1~6月)・中国新車販売ランキングでは、VWが首位を維持したものの、台数は前年割れを余儀なくされている。VWの上半期中国販売は、前年同期比3.9%減の174万2992台に低迷した。乗用車販売が不振。主力「VW」ブランドで3.9%減の173万9904台に落ち込んだ。同ブランドの商用車販売は、7.6%増の3088台に拡大している。

 一方、2位GMの上期中国販売は、4.4%増の171万9202台と堅調推移。世界販売に占める比率は35.4%に達し、同社にとっての世界最大市場になった。GMに続いたのは、韓国の現代・起亜グループ。上位3位に入ったものの、販売自体は3.7%減の84万6531台に落ち込んでいる(現代自が4.4%減の54万3374台、起亜が2.4%減の30万3147台)。1、5、6月の前年割れが響いた格好。なかでも6月は3割近く減った。半面、日系勢の上期中国販売は軒並み好調だった。4位の日産が5.7%増の58万7900台、6位のトヨタが10.1%増の51万2800台、7位のホンダが30.4%増の46万900台に拡大した。

 VWは21日になって、米国で販売していたディーゼル車の一部に関し、排ガス規制をクリアさせるために細工した「不正ソフトウエア」を導入していた事実を認めた。対策費用として65億ユーロ(約8723億円)を計上する。「EA189」エンジンを積んだ不正ソフトウエア車は、世界全体で最大1100万台も販売された。汚染物質の排出量は、公表数字の10~40倍にも上る。世界全体の環境保護に対する取り組みにも、大きな禍根を残しそうだ。米当局は巨額の制裁金を科す方針。制裁金に関しては、最大で180億ドル(約2兆1590億円)に達するとの試算もある。米国内を走る不正ソフトウエア車は48万2000台。1台当たり3万7500米ドルの制裁が科される計算だ。
《亜州IR株式会社》

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