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中国:地中から大量の産業廃棄物、当局ぐるみで隠ぺいか=江蘇省

2015年10月1日(木) 13時38分(タイ時間)
【中国】江蘇省泰州・靖江市でこのほど、有害な産業廃棄物が不法投棄されていた実態が明らかになった。

 農薬メーカー2社の廃棄物処理を請け負っていた現地の石油化学工場が、これらの廃棄物をそのまま工場敷地内に埋設。長年にわたって土壌や地下水を汚染していた可能性が指摘されている。中国政府系メディアが30日付で伝えた。

 しかもこの汚染事件を巡っては、地元当局が事実を知りながら、過去にそれを隠ぺいしていた可能性も浮上している。靖江市のある役人は、市政府が2012年時点で廃棄物の違法埋設を確認し、公安もすでに介入していた経緯を明かした。しかし当時は、「全国生態モデル都市」の選出活動が展開されていた時期。靖江市はこれに立候補しており、事実を対外公表しなかったという。

 問題の石油化学工場は、すでに廃業。4年前に、工場跡地は養豚場に変わった。ここ数年、周辺住民は異臭を感じていたが、豚の糞尿によるものだと思い込んでいたという。

 不法投棄の問題は、この養豚場が倒産し、その跡地を買い取った投資家・周建剛氏による投書によって明るみに出た。

 投書によると、周氏は今年2月、この養豚場を買収し、3月に事業開始のため作業員とともに養豚場敷地内に入った。10日間後、周氏の全身の皮膚に潰瘍やかゆみなどの異変が現れた。上海の病院で診察を受けたところ、化学物質の刺激で免疫力が低下したことが原因と診断された。

 周氏が養豚場を調べたところ、敷地内の一角に穴が掘られ、強烈な臭いを発する油状の物質が捨てられているのを発見。さらに、養豚場の20~30センチのコンクリートの床を掘ると、深さ2.8~4.5メートルの部分に廃棄物が埋められているのが見つかった。

 周氏が廃棄物の一部を研究機関の浙江中科院応用技術研究院(浙江省嘉興市)に送ったところ、35種類の有機物が検出された。うち80%は発がん物質で、含有量は土壌に関する国の環境基準の数千倍から数万倍に上ったという。

 この投書内容を受けて、靖江市政府は専門の調査チームを立ち上げ、公安も再び動き始めた模様。直近の調査で、周辺地域の水道水から汚染物質は検出されていないが、地元住民の不安は拭えていない。

 石油化学工場に廃棄物処理を依頼していた農薬メーカーは、深セン、上海上場の農薬製造会社の江蘇揚農化工、江蘇長青農化。今回の事件について2社は、声明を発表。「指摘されている不法投棄問題とは関係ない」との立場を表明している。
《亜州IR株式会社》


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