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中国人海外旅行者は3年連続世界最多、「消費流出」加速

2015年11月6日(金) 13時53分(タイ時間)
【中国】海外旅行者の増加につれて、中国で消費力の流出が止まらない。

 中国人海外旅行者とその滞在国での消費額は、3年連続で世界トップを記録。2014年は、中国人海外旅行者数が延べ1億900万人、海外支出額が前年比28%増の1648億米ドル(約20兆100億円)に達した。15年はそれぞれ、10.1%増の1億2000万人(↑)、17.7%増の1940億米ドル(約23兆5600億円)に膨らむと見込まれている。経済参考報が5日付で伝えた。

 中国人の海外での“爆買い”は、今や世界各地でみられる現象。日本旅行業協会によると、今年10月の国慶節連休中に日本を訪れた中国本土観光客はおよそ40万人。そのほとんどが買い物を目的としていた。彼らの日本滞在中の消費額は、約53億人民元に達したとされる。

 中国人観光客が海外で購入する商品も多様化してきた。かつては内外価格差が大きい高級ブランド品に集中していたが、近年は美容マスクや歯磨き粉など日用品も“爆買い”の対象となっている。スペイン・マドリードのスーパーで包丁を購入した江蘇省からの観光客は、「日用品は国内で買った方が安いが、品質は海外製が勝る。安心して購入できるし、偽物をつかまされる心配もない。価格もよりも、生活の質をより重視している」と話した。

 またここ数年は、「海外代購(個人輸入代行)」サービスも人気だ。商品価格の10%程度が仲介料としてとられるが、それでもブランド品などは国内価格に比べて7~8割安いことが大きな魅力という。「海外代購」の台頭は、中国の税関収入を大幅に流失させるという結果を招いているのが現状だ。

 こうした購買力の海外流出について、商務部研究院消費研究部の趙萍・副主任は、「中国の小売業と製造業が“消費のレベルアップ”に追い付いていないことを映したものだ」と解説。「中国経済の下振れ圧力が強まる中では、免税店の強化など海外流出した消費力を国内に回帰させるための策を講じるべきだ」との認識を明らかにしている。その上で、これら海外消費を50%取り戻せば、国内消費の伸びは1ポイント高まるとの試算を示した。
《亜州IR株式会社》


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