RSS

「首つり」「病死」 タイ不敬罪こう留中にまた死者、今度は著名占い師

2015年11月9日(月) 17時14分(タイ時間)
【タイ】パイブーン法相(前タイ国軍最高司令部副司令官)は9日、不敬罪容疑で10月に逮捕し、こう留中だった著名な占い師のスリヤン(通称モーヨーン)容疑者(53)が今月7日、敗血症で死亡したと明らかにした。

 容疑者は6日、体調が悪化し、こう留先のバンコク都内のタイ陸軍基地から医療施設に搬送され、翌日死亡したという。

 スリヤン容疑者は全国的に知られた占い師で、政府やタイ王室関連の委員会の委員も務めていた。今年に入ってからは、タイ軍事政権が主催し、シリキット王妃の誕生日を祝い8月に行われたサイクリングイベントと、プミポン国王の誕生日を祝い12月に開催される予定のサイクリングイベントの組織委員会の委員となっていた。しかし、10月になり、王室にこねがあるとかたって実業家から現金を恐喝したなどとして、パラークロム・タイ警察少佐(44)ら2人とともに、突然逮捕された。パラークロム少佐は10月23日、こう留先の軍基地で首をつり死亡しているのがみつかった。

 一連の事件では、軍の高官であるカチャチャート陸軍大佐にも不敬罪で逮捕状が出たことが、9日、明らかになった。カチャチャート大佐は10月31日にタイ北部メーソートの国境から陸路でミャンマーに出国し、その後、行方不明となっている。カチャチャート大佐に関しては、タイ中部フアヒンのクライカンウォン宮殿近くの浜辺で今年8月に開園した公園の建設をめぐり、業者から賄賂をとった疑いが浮上しているもようだ。この公園は軍部が建設したもので、名君とされるタイの歴代国王7人の巨大な青銅像が立つ。

 昨年5月のクーデターで民選政権を倒し発足した軍政は汚職と不敬罪の取り締まりに力を入れてきた。それだけに、今回の事件が軍に波及することに神経を尖らせ、不敬罪容疑による軍幹部逮捕の動きを9日まで一貫して否定してきた。青銅像公園をめぐる汚職疑惑は9日にも報道官を通じ否定した。

 今回の事件は、昨年12月にタイ王室を離脱したシーラット・スワディー元皇太子妃の関係者多数が逮捕、投獄された一連の事件に類似している。スワディー元妃の関係者では、昨年11月下旬から、両親、姉、兄弟、元侍従長、おじのポンパット元警察庁中央捜査局長(警察中将)、義兄のコーウィット元警察庁サムットサコン県入国管理事務所長(警察大佐)らが不敬罪、収賄、資金洗浄などで逮捕され、実刑判決を受けて服役中。ほかにもポンパット中将らにつながる警察幹部、民間人数十人が不敬罪や恐喝などで逮捕、投獄された。中央捜査局では現在も不敬罪絡みの捜査が続き、今年10月、所属の警官8人が捜査に伴い事実上の停職処分を受けた。

 司法当局によると、ポンパット中将らは違法カジノや石油密輸業者などから多額の賄賂を受け取っていたほか、昇進を希望する警官に警察ポストを販売し、多額の金銭を得ていた。また、賄賂を要求する際、王室関係者の関与をほのめかした。監禁、恐喝などにも手を染めていたとみられる。警察はこれまでに、ポンパット中将らが所有する家屋十数カ所を捜索し、自動車数十台と、地下金庫や隠し部屋に隠された現金、宝飾品、仏像、象牙など数十億バーツ相当を押収した。
《newsclip》

注目ニュース

【タイ】軍事政権下のタイで、国王夫妻と王位継承者に対する批判中傷を禁じた不敬罪の裁判を軍法会議が取り扱い、市民に対し、長期の禁錮刑を科す事例が相次いでいることに対し、国連人権高等弁務官事務所と米国...

【タイ】タイの国王夫妻と王位継承者に対する批判中傷を禁じた不敬罪の裁判が6日と7日、タイ軍法会議で行われ、北部チェンライ県のタイ人男性(49)に禁錮5年、西部カンジャナブリ県出身の40代のタイ人男...

タイ人京大准教授に不敬罪容疑 タイ軍政、日本に「理解」求めるnewsclip

【タイ】佐渡島志郎駐タイ日本大使は20日、パイブーン・クムチャーヤー法相兼タイ国軍最高司令部副司令官を表敬訪問し、着任のあいさつを行った。

【タイ】バンコクのタイ外国人特派員クラブ(FCCT)で17日に開催される予定だった不敬罪に関する討論会がタイ軍事政権の圧力で中止された。FCCTが15日、明らかにした。



新着PR情報