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中国:冬期は航続距離が極端に縮小、EVタクシー運転手ら不満

2015年11月25日(水) 13時15分(タイ時間)
【中国】冬の到来につれて、北京市の電気自動車(EV)タクシー運転手の間で、航続距離に対する不満が高まっている。

 寒い日にエアコンを作動させると、航続距離が極端に落ちる――というのがその理由。電池バッテリーを節約するために、エアコンの作動を控える運転手が続出している状況だ。ある運転手は、「充電1回で普段は150キロ走れるが、雪の日にヒーターを回した状態だと、走行距離が少なくとも50キロは落ちる」と現状を語っている。証券日報が23日付で伝えた。

 タクシー運転手らは、「EVはもともと航続距離が短いため、普段から速度を上げて走らないようにしているが、冬はさらに不便だ」と吐露。「雪の日など気温が低い日は、ヒーターを作動させなければ車内が寒くて乗客は嫌がる。だがヒーターを回せば、すぐにバッテリー切れになる」と不便さを訴えた。

 こうした不満を訴えているのは、北汽新能源汽車製のEVを使用するタクシー運転手。北汽新能源汽車公司は、北京市政府系の北京汽車集団を親会社に持つエコカーメーカーだ。市政府の支援の下、タクシー車両向けにEVを大量供給している。

 北汽新能源汽車が製造する主力EVは足元で、「EV150」と「EV200」。航続距離はそれぞれ150キロと200キロに設定されている。動力源はいずれもリチウムイオン電池。韓国SKと北汽新能源汽車が合弁設立した「愛思開科技有限公司」で製造している。

 北汽新能源汽車は昨年12月、市内のEVタクシー会社「銀建新能源出租車」に自社製EV「EV200」を500台納入した。しかし、同社に所属するタクシー運転手は、その航続距離に不満を抱える。北京市内は広く、メーカー保証の航続距離200キロでは営業走行が難しいため。「電池バッテリーの劣化で、航続距離が年々落ちている」との声も上がっている。特にエアコンが欠かせない夏場や冬場に、航続距離の短さを訴える運転手が多いという。

 タクシー運転手らの不満について北京理工大学・電動車両工程技術センターの林程・副主任は、「エアコン作動がEV航続距離に影響することは事実」と解説。ただ「バッテリー消耗は、リチウムイオン電池の特性であって不可避な問題」とも補足した。その上で、「EVの航続距離問題を解決するために乗り越えなければならないハードルは、やはり充電器の整備不足にある」との考えを語っている。
《亜州IR株式会社》


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