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欧州議会が前タイ首相招へい、出国許可されず

2015年12月13日(日) 02時55分(タイ時間)
インラク前首相の画像
インラク前首相
 
【タイ】欧州議会が軍事政権下のタイの政治・人権状況を聞くためとして、昨年5月のクーデターで失脚したタイのインラク前首相の招へいを図り、タイ軍政と衝突した。

 インラク前首相は自らの政権で導入した事実上のコメ買い取り制度「コメ担保融資制度」をめぐる汚職と巨額の損失を放置したとして、職務怠慢と権力乱用で特別裁判にかけられている。欧州議会外務委員会の招へい状を受け取った前首相はタイ最高裁判所に出国許可を求めたが、最高裁は2日、要請を却下した。

 欧州議会外務委員会のエルマー・ブロック委員長は8日、声明を出し、「タイ当局の判断に驚き、深く失望した」と表明。前首相の渡欧を認めるようタイ軍政に呼びかけた。また、前首相の招へいが公的なものではないという印象を与えようとしたとして、軍政を批判した。

 タイ軍政は政治的な活動や集会を禁止し、軍政に対する批判を厳しく取り締まっている。これまでに、民主化を求める学生、軍政と対立する前政権の政治家、軍政に批判的なジャーナリストや風刺漫画家などが、身柄を拘束されたり、訴追されるなどした。

 軍政下ではまた、国王夫妻と王位継承者に対する批判を禁じた不敬罪で多数の人が数年から20年以上の長期刑を宣告、投獄されている。

 こうした状況を受け、欧州議会は今年10月、タイ軍政に人権状況の改善を求める決議を賛成581票、反対35票で採択した。決議は、昨年の非合法なクーデター後、タイの人権状況が悪化していると懸念を表明し、軍政に対し、人権抑圧を止めるよう要求。表現や集会の自由の権利を平和的に行使したことで投獄、訴追された人について、釈放や起訴の取り下げを求めた。この決議に拘束力はない。

 タイ外務省は欧州議会の決議について、「失望した」としつつも、「建設的な提案には耳を傾ける」などとする声明を発表した。
《newsclip》

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