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中国:車排ガス検査の不正やまず、行政対策を「無効化」

2015年12月23日(水) 13時39分(タイ時間)
【中国】中国の大気汚染を招いている“元凶”ともいわれる自動車排ガスに関して、国や地方で実施されている各種対策が「無効化」されている現状が明らかになった。

 莫大な資金や人的資源を投じて行政レベルでいくら排出削減に取り組んでも、排ガス検査の現場で不正が横行しているため。大量の汚染ガスを排出する車が依然として「合法車両」として公道を走行しているという。経済参考報が21日付で伝えた。

 環境保護部・機動車排出汚染監視制御センターの専門家によると、中国の自動車排ガス検査業界では、検査員の不正が一般的に存在する。車検業者との仲を取り持つ「仲介屋」も存在。排ガス基準を満たない車でも、200人民元(約3800円)ほどを支払えば、検査をパスできるよう検査員に便宜を図る連携システムが水面下に構築されているという。これが、検査に合格できないような環境未対応車が公道を堂々と走行できる環境を造り出している。

 自動車排ガス検査に関して、重慶市ではその測定法の統一化を推進。これまでに600万人民元超を投じて、市内すべての自動車検査場をリアルタイム監視できるオンラインシステムを導入した。同市で排ガス検査を行った車両は2014年で合計110万1000台。排ガス定期検査率は88.23%に達し、全国平均の50%を大きく上回った。

 しかしその一方、同市の自動車排ガス汚染には改善がみられていない。市内中心部で2014年に観測されたPM2.5汚染は、その汚染源の29.5%を自動車排ガスで占めた。工業汚染を上回って最大の汚染源となっている。これは検査不正が依然として続いていることが一因とみられている。

 環境保護部が13年に発表した「中国自動車汚染防止年報」によれば、中国の自動車保有台数は、12年時点で2億2400万台。17年にはさらに1億台以上増えると予想されている。専門家は、「排ガス検査の不正を防止するための有効な措置を採らなければ、中国の自動車排ガス汚染は一段と深刻化する」と警鐘を鳴らした。

 三大経済圏(北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタ)を対象とした環境保護部の大気汚染調査では、「北京や広州、杭州、深センなどの主要都市の主な汚染源は自動車排ガス」との解析結果が報告されている。
《亜州IR株式会社》

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