RSS

「中タイ鉄道」来年5月正式着工へ、中国「一帯一路構想」前進

2015年12月25日(金) 13時09分(タイ時間)
【中国】約10年にわたり交渉が続けられてきた「中国~タイ鉄道(中タイ鉄道)」建設計画がついに動き出した。同提携プロジェクト合意に関する記念式典が今月19日、両政府によって開かれている。来年5月の正式着工を目指す。

 同鉄道計画は、タイ東北部のノンカイや首都バンコク、港湾地帯ラヨーンなどを結ぶ総延長845キロの区間を整備する内容。「中国~ラオス鉄道」を通じて、雲南省昆明に直結する。中国が主導する東南アジア縦断鉄道「パン・アジア鉄道計画」の一部分を構成。中国と東南アジア間の重要な貨物貿易ルートになる。

 乗車運賃は、バンコク~昆明間で往復700人民元(約1万3000円)。飛行機移動にかかる運賃の3分の1の価格に抑える。最高時速は当初180キロの設定だが、250キロ(↑39%)への高速化も視野に入れて設計された。

 完成時期についてタイのプラジン運輸大臣は、「最速で2020年の運営開始を目指す」と言明した。4区間に分けて路線建設を進めることから、「全線開通は2020年になる」との見方も報じられている。

 中国鉄建(1186/HK)東南アジア公司の朱錫均・総経理はメディアに取材に対して、同鉄道で貨物を輸送した場合、輸送コストを空輸の9分の1に圧縮できるとメリットを強調。さらに「タイからの中国訪問客を年間200万人増やす効果も期待できる」と補足した。

 同鉄道構想について中国の関係者は、インドネシア高速鉄道に続いて、中国の“高速鉄道輸出”を代表するものになる――と解説。技術や設備をすべて中国から輸出する点を誇った。

 中タイ鉄道はそのルート決定を巡って紆余曲折があった。インラック前政権では高速鉄道整備に当たり、バンコクとチェンマイを結ぶルートを優先的に考慮。しかし同ルートは、中国が計画する「パン・アジア鉄道」との接続が不可能だった。

 一方、軍主導のタイ暫定政権が決定した現案は、「パン・アジア鉄道」の一部である「中国~ラオス鉄道」との接続が可能となる。「一帯一路計画」の要所となる東南アジアでのインフラ整備を進める中国の思惑と合致した。
《亜州IR株式会社》

特集



新着PR情報