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中国:「ゾンビ企業根絶戦略」早くも暗雲、中央と地方に温度差

2016年1月20日(水) 13時59分(タイ時間)
【中国】「供給サイド改革」を掲げて中国政府が打ち出した「ゾンビ企業根絶戦略」に関して、早くも“骨抜き化”を懸念する声が出てきた。

 同政策に関する中央と地方の“温度差”がその背景だ。中央サイドは、一部産業にみられる供給過剰問題を2年で解決する決意を表明している。しかし一方で地方サイドは、これによって生じる雇用問題、地域経済への影響を懸念。「ゾンビ企業」に該当する企業であっても、別の名目で補助金を給付。当面の企業存続を図ろうとしている。「ゾンビ企業」はまさに“死ぬに死ねない”状態に追い込まれているという。中央経済週間が19日付で伝えた。

 「ゾンビ企業」とは、赤字が3年以上続いている企業を指す。そしてこの「ゾンビ企業」は、足元で国有企業に集中。地方経済を支えている企業である場合が多い。今回の整理対象に当てはまるある国有企業幹部によれば、同企業が拠点を置く県級市は、人口30万人ほどの規模。うち、取引先を含めた同社の関連従業員だけで3分の1を占めるという。

 こうしたなか、整理対象の生産過剰業種に属する企業であっても、所属する地方政府から別の名目で補助金を受け取るケースが散見される状況。ある地方国有企業に至っては、所属する地方政府から年間の赤字額をそのまま穴埋めできるほど補助金を受け取ってきた。地方政府から年間損失額を直接聞かれ、「19億人民元(約339億円)」と回答すれば、20億人民元の補助が下りてくる――といった具合。1カ月当たり1億人民元単位の補助を受けている地方国有企業も存在するという。

 中央政府が今回、2年間での「ゾンビ企業根絶」を目標設定した対象は、中央政府直属の中央企業に集中する。すでに整理対象企業の中には、所属する地方政府に支援を要請する動きがみられはじめた。国から地方へと所属先の“鞍替え”を画策する国有企業も出ているという。
《亜州IR株式会社》


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