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「何の価値もない」 タイ軍政首相が激怒

2016年2月4日(木) 16時14分(タイ時間)
プラユット首相(2日)の画像
プラユット首相(2日)
写真提供、タイ首相府
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写真提供、タイ首相府
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写真提供、タイ首相府
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写真提供、タイ首相府
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プラユット首相(2日)
写真提供、タイ首相府
【タイ】短気で知られるプラユット首相が2日、軍事政権が作成した新憲法案に関する記者団の質問に機嫌を損ね、怒りをぶちまける一幕があった。首相は1月1日のテレビ演説で自らの短気を戒めたばかりで、早くも新年の誓いを破った格好だ。

 新憲法の原案は1月29日に公表された。政党と民選政府を弱体化させ、憲法裁判所など非民選の独立機関の権力を強化する内容で、軍政と対立するタクシン元首相派などが懸念を示している。

 首相は2日、政府機関が開発した新製品を首相府の庭で視察した際に、この憲法案をめぐり、女性記者と言い合いになり、大声で怒鳴り散らしたり、手にとった製品を放り投げるなどした。感情を抑えられない様子で、記念撮影のときも苦虫をかみ潰したような顔だった。

 その後の記者会見でも憲法案に関する質問が相次いだことで、怒りは増幅し、一方的に不満を言い立て、演壇を叩くなどした。最後は「何の価値もない」と言って、唐突に演壇を降りた。会場を去る途中、「私も価値がない」と言い捨てた。

 軍政の報道官は翌3日、「首相が前日のふるまいを謝罪した」と話した。

 プラユット首相は陸軍司令官当時の2014年5月にクーデターでタクシン派インラク政権を倒した。その後発足した軍政は、民主主義を制限する内容の新憲法案を起草した上、2015年9月、自らこの憲法案を否決。起草作業を振り出しに戻すとともに、2016年7月に新憲法案の国民投票を実施し、2017年7月に民政移管のための総選挙を行うという日程を示した。

 プラユット首相は今回の新憲法案が国民投票で否決されても、2017年に選挙を実施すると主張している。その場合、憲法の扱いがどうなるかは不明で、軍政が民政移管をさらに遅らせるという見方も強い。


〈タイ政局の主な動き〉
■2001年
警察官僚から実業家を経て政界入りしたタクシン氏が率いる政党が議会下院選で勝利。タクシン氏が首相に。
■2005年
任期満了にともなう下院選でタクシン派政党が議席の75%を得て圧勝。タクシン首相が2期目。
■2006年
反タクシン派がバンコクで大規模なデモ。タクシン首相が下院を解散、総選挙に踏み切るが、反タクシン派の民主党がボイコット。憲法裁判所が選挙無効の判決。9月に軍事クーデターが発生し、タクシン政権崩壊。
■2007年
軍事政権が民主主義を制限した新憲法を制定。民政移管のため実施された下院選で2代目タクシン派政党が勝利。タクシン派政権発足。
■2008年
反タクシン派デモ隊がバンコクの首相府、スワンナプーム空港などを占拠。最高裁判所が選挙違反でタクシン派政党を解党し、政権崩壊。民主党を中心とするアピシット連立政権発足。
■2010年
バンコク都心を占拠したタクシン派デモ隊を軍が鎮圧。90人以上が死亡、約2000人が負傷。
■2011年
下院選で3代目タクシン派政党が勝利。タクシン氏の妹のインラク氏が首相に就任。
■2013年
インラク政権・与党がタクシン派と反タクシン派の政治抗争で投獄、訴追された人に包括的な恩赦を与える恩赦法案の成立を図る。10月、民主党が大規模な反政府デモを開始。12月、インラク首相が下院を解散。
■2014年
1月から反タクシン派デモ隊がバンコクの主要交差点を占拠。2月の議会下院選は民主党がボイコットした上、民主党系のデモ隊が投票を妨害し、3月に憲法裁が選挙無効の判決。5月7日、幹部官僚人事をめぐる職権乱用を理由に、憲法裁がインラク首相ら10閣僚を解任。5月20日、軍が戒厳令を布告し、実権を掌握。同22日、クーデターを宣言し、インラク政権崩壊。
《newsclip》

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