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中国:超高層ビル建設は「地方経済のリスク」、専門家が警鐘

2016年2月17日(水) 09時37分(タイ時間)
【中国】中国各地で近年、超高層ビルが相次いで建設されている。

 新規建築数は昨年まで8年連続の世界最多。こうしたビルを各都市の政治的業績を示す“名刺”とするため、地方政府が建設を後押ししているという側面もあり、「必要以上に高いビルを建設することは、地方経済にとってリスクになる」と警鐘を鳴らす専門家の声も聞こえてくる。人民日報海外版が15日付で伝えた。

 上海市で昨年完成した「上海中心大厦(上海タワー)」は高さが632メートルで、「世界で2番目に高いビル」となった。今年は広東省深セン市で高さ660メートルの「深セン平安金融中心」が完成する予定で、上海中心大厦の高さは世界3位に後退する。

 国際NPOの高層ビル・都市居住協議会(CTBUH)がこのほど発表したリポートによると、2015年に世界で完成した高さ200メートル以上の超高層ビルは106棟あり、このうち62棟が中国国内のビルだった。中国で完成した超高層ビルの数は、8年連続で世界最多となっており、他国を大きく上回る。昨年の段階で世界の超高層ビルの約6割が中国にあり、さらに300棟が建設中とされる。

 こうした現状に対して、エコノミストの宋清輝氏は「憂慮せざるを得ない」と話す。同氏は「超高層ビルが次々に建つ背景には、中国の地方政府が自らの実力に自信を持てず、外からの称賛を求めていることがある」と指摘。超高層ビルを政治的業績を示す“名刺”とするため、地方政府がデベロッパーに建設を促している現状があると明かした。

 同氏は「ビルは高さが400メートルを超えると建設コストが急激に上がり、実用的な価値が小さくなる。火災が起きれば大惨事となり、経済的損失は計り知れない」と述べ、こうしたビルが地方経済に大きなリスクをもたらす可能性があると強調した。
《亜州IR株式会社》

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