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中国:成都で子どものDNA鑑定依頼殺到、「黒戸」の戸籍登録政策で

2016年2月19日(金) 15時18分(タイ時間)
【中国】四川省成都市で今年に入り、DNA司法鑑定に関する依頼や問い合わせが市民の間で急増している。

 国務院が今年1月に、無戸籍者(「黒戸」)に戸籍を与える方針を打ち出したことが背景だ。無戸籍のままだった子供との血縁関係を証明する手段として、DNA鑑定を希望する親が一気に増えたという。成都商報が18日付で伝えた。

 強圧的な人口抑制策「一人っ子政策」が敷かれる中で、中国では農村市場を中心に無戸籍者が爆発的に増えていった経緯がある。一人っ子政策に違反して子どもを産んだものの、罰金を払えずに、子供の戸籍登録を行えずにいる親が多数存在したため。こうした「黒戸」問題の解決に向けて、政府は無戸籍となった原因にかかわらず、「黒戸」の戸籍登録を可能とする旨を先月決定。就学や医療などの公的サービスを受けられるようにするよう各地方政府に指示した。

 この通達が発表された1カ月間で、四川省では、子どもに戸籍を持たせるためにDNA司法鑑定を求める市民が殺到。成都市だけでも、100件以上の依頼があった。問い合わせを含めると、依頼件数は通常の2~3倍に増えている。

 専門家によると、四川省は「黒戸」人口が中国で最も多いエリア。一人っ子政策に違反して子どもを産んだことによって「黒戸」となったケースが続出した。このほか、両親が結婚証明書を持たずに戸籍登録できない事例や、出生届を出していない、子どもを養女や養子に出した――といった問題が過去に存在。「黒戸」を生み出す温床となっていた。

 中国の無戸籍者は約1300万人に上り、全人口の1%を占めるとされる。うち6割は、「一人っ子政策」によるものとみられている。戸籍がないと、「実名制」が導入されている航空機や高速鉄道に乗ることができないほか、公立幼稚園に入ることもできない。無料ワクチンの接種も受けられないという。
《亜州IR株式会社》

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