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中国:新興戦略産業が中国の新エンジンに、従来製造業を穴埋め

2016年2月23日(火) 13時28分(タイ時間)
【中国】「ニューノーマル」を迎えた中国経済で、新興戦略産業のプレゼンスが高まっている。従来製造業の不振を穴埋めするまでに成長。中国経済を支える新たな成長エンジンになっている。経済日報が22日付で伝えた。

 国家発展改革委員会・マクロ研究院がこのほど発表した概算統計によると、中国の戦略性新興産業は、15年売上高が20兆人民元(約346兆円)に迫る規模へと拡大した。GDP(国内総生産)比率は8%を超え、第12次5カ年計画(2010~15年)の規定目標を達成させている。世界経済の回復遅れ、中国経済の下押し圧力が続く中でも、成長を持続。中国経済への寄与度を高めた格好だ。

 戦略性新興産業の売上高と純利益は、15年上半期にそれぞれ前年同期比10%超の増加率を達成。製造業に絞ると、その増収率は工業総収入の5倍超の高水準にあった。利益額でも、工業全体が0.7%減となる中で、戦略性新興製造業は15%超の増益率。従来製造業の落ち込みを補った。

 マクロ研究院の王昌林・副院長によると、15年上期は金融、文化・観光、物流、次世代情報技術、バイオ・健康、先進設備、省エネ・環境保護といった新成長分野の合算売上高が前年同期比で約3兆6000億人民元拡大。これら業種の中国経済への成長寄与度は同期、60%に達した。

 投資も新興戦略産業に集中している。戦略性新興産業の中でも特に重点業界とされる分野への設備投資額は、15年1~9月に前年同期比15.4%増加した。この期の中国固定投資全体の伸びを10.3%上回っている。そのうち、情報伝送、ソフトウエア・情報技術サービス向けの投資で30%超、生態系保護・環境ガバナンス向け投資で15%超ずつ増えた。

 昨年は、中国初の国産大型旅客機「C919」のラインオフ、中国が主導する4G規格「TD-LTE」技術の大規模商用化――など、技術面での中国の進歩を象徴するイベントが目立った。戦略性新興産業と従来産業の融合が顧客のニーズをダイレクトに製造へと反映させる「C2M(カスタマーtoマニュファクチャリング)」といった新たなビジネスモデルを生んでいる。また情報とバイオ技術の融合は、ウエアラブル端末の医療・リハビリサービスへの応用を進めた。

 一方、中国の戦略性新興産業を巡っては、成長のボトルネックになり得る問題点も存在する。最大の課題は、企業の資金調達環境が整っていない点。足元では銀行融資が主流で、戦略性新興企業には起債などの直接金融市場が開かれていないのが現状だ。関連制度の改革が速やかに求められる状況にある。
《亜州IR株式会社》


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