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タイ民主党、高速鉄道計画に異議

2016年3月29日(火) 00時31分(タイ時間)
アーコム運輸相(左)の画像
アーコム運輸相(左)
写真提供、タイ運輸省
【タイ】タイ中国両国政府がタイ国内で共同開発する予定の鉄道計画について、タイの2大政党のひとつでタイ軍事政権寄りの民主党が28日、計画の見直しを求める意見書を軍政に提出した。

 軍政はバンコクとタイ東北部の中心都市ナコンラチャシマを結ぶ高速鉄道(全長約250キロ)を、建設費用をタイが全額負担し、中国の技術で建設する方針を固めた。民主党はこれについて、赤字経営となる公算が大きく、タイが建設費用を単独で負担した場合、最終的に多額のつけが納税者に回ると指摘。事業を管轄する予定のタイ国鉄(SRT)の能力不足にも懸念を示し、野心的な高速鉄道ではなく、全国的な線路の複線化と自動車道の整備、SRTの経営改革を優先すべきと主張した。また、中国からより有利な条件を引き出すため、軍政のプラユット首相が中国の最高指導者と直接話し合うべきと訴えた。

 タイ中両国政府はラオス国境のタイ東北部ノンカイ市からナコンラチャシマ、タイ中部サラブリ県ゲンコイを経てタイ東部ラヨン県マプタプット港に至る全長734キロとゲンコイ―バンコク間133キロの鉄道路線を共同で建設することで合意し、2014年12月、了解覚書に調印した。

 当初は2015年着工、工期3年を予定していたが、中国が提示した建設費が5000億バーツ超とタイ側の想定を大きく上回った上、中国が多額の出資や低金利の融資に応じず、協議は難航。こうした中、今月23日、第1回メコン川瀾滄江協力首脳会議出席のため中国を訪問したプラユット首相が中国の李克強首相と会談し、建設費をタイが全額負担し、第1期開発でバンコク―ナコンラチャシマを建設する方針を伝えた。

 プラユット首相は帰国後の25日、毎週金曜夜のテレビ演説番組「国民に幸福を返す」で、こうした方針を確認した上、バンコク―ナコンラチャシマ間を当初予定していた中速度列車(最高時速160―180キロ)ではなく高速列車にすると表明。7月に着工する見通しを示した。

 アーコム運輸相は同日、この問題について、最高時速は250キロ、着工は9、10月という見解を示し、中国に低利融資と建設費の引き下げを求める考えを再確認した。
《newsclip》


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