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中国:生産過剰業種に粉飾横行、「ゾンビ企業」は数倍規模

2016年3月30日(水) 12時28分(タイ時間)
【中国】鉄鋼、石炭、非鉄など生産能力過剰業種で、不正会計による利益の水増しが横行している。

 経営悪化で銀行融資を断たれる事態に陥ることを懸念し、粉飾に手を染める企業が続出した。これら問題企業を加えれば、経営が実質破綻しているものの、地元政府や銀行などの支援により倒産を免れている「ゾンビ企業」の数は、現在把握されている数の数倍規模に膨らむ見通しという。経済参考報が29日付で伝えた。

 全国工商聯合会・冶金企業商会の趙喜子・前名誉会長によると、鉄鋼業では、国有メーカー70社のうち、黒字企業はわずか10社ほど。しかも辛うじて利益を確保している程度だ。その他企業は、軒並み赤字状態にあるという。

 しかし各社が発表する決算では、多くの企業が「利益」を計上している。ある鉄鋼メーカーの財務諸表には20億人民元の事業利益が示されていたが、調査の結果、これは資産売却益であることが判明。資産売却収入を「事業利益」として計上していた不正が発覚した。

 また、ある石炭メーカーの関係者はメディア取材に対して、自社の「損失隠し」の実態を告白。同社は2015年業績報告で5000万人民元(約8億7200万円)の事業利益を上げたと発表していた。しかし、実際は10億人民元の赤字。銀行による融資の早期回収を回避するために、過去の余剰資金を当期事業利益として粉飾していたという。

 中国中部エリアに事業拠点を置くある大手鉄鋼メーカーの幹部は、自社の資金繰りが極度に悪化している現状を吐露した。返済期間1年以上の長期融資の比率は、前年度の60%から足元で5~6%に縮小。短期を中心に融資金利は年20~30%に急上昇した。資産負債率はすでに80%を超え、銀行融資によって運営を維持している状況にある。銀行が融資を引き揚げれば、事業はたちまち存続できなくなると明かした。
《亜州IR株式会社》


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