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中国:異業種からのエコカー参入相次ぐ、家電やアパレルも続々

2016年5月13日(金) 13時03分(タイ時間)
【中国】異業業種企業による自動車産業への参入が中国で相次いでいる。

 中国政府は2015年、一定の要件を満たすことを条件に他業種企業によるエコカー生産事業参入を認めた。以降、エコカー分野に進出する企業は後を絶たない。当初はIT企業が目立った参入企業は、ここにきて家電、アパレルなどの従来製造業にまで業種が広がっている。中国汽車報網が11日付で伝えた。

 国家工業信息化部(工業情報化部)は今月4日、車両生産を認める企業をリスト化した「車両生産企業・製品公告」に新たに加えるメーカー6社を公布した。その中の1社に、寧波杉杉 (600884/SH) 傘下の「寧波杉杉汽車」が含まれた。同社は衣類の製造・販売に従事する寧波杉杉が15年に設立申請した特殊車両メーカー。寧波杉杉は01年、リチウム電池材料事業に参入。本業を上回るまでに同事業規模を拡大してきた。同社の15年中間期決算では、衣類部門の売り上げが前年同期比55.36%減の3億人民元(約49億8100万円)に低迷する一方、リチウム電池材料部門は32.03%増収の15億人民元に拡大している。

 このほか、今年3月に開かれた「両会」(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議)で、白物家電大手、格力電器(グリー:000651/SZ)の董明珠・董事長は、自動車製造事業への参入を宣言した。

 新興のIT各社が従来自動車メーカーとの提携方式を採るのに対して、従来製造業に属する寧波杉杉と格力は「企業買収」というより近道を選択していることも見逃せない。格力は今年3月、広東省珠海の新エネ車メーカー、「珠海銀隆新能源」を買収すると発表した。

 さらに寧波杉杉では、2011年に設立したEV子会社「寧波杉杉電動汽車技術」が15年に1770万人民元を出資。内蒙古第一機械集団有限公司、北重型汽車集団有限公司と共同で、内モンゴルにバスメーカー「内蒙古青杉客車」を設立した。すでに工場の建設に着手している。

 自動車分野に参入する他業種企業がターゲット市場として捉えるのは、コネクティッドカーなどの次世代自動車。燃料自動車に比べ、従来自動車メーカーとの技術面での差が少ないため。次世代カーに搭載される電池やモーターなどの重要部品に関しては、すでに一定の市場が形成された。これが他業種メーカーと自動車メーカーとの距離を縮めているという。

 投資回収率の高さも、「自動車参入ブーム」を呼び起こした理由だ。中国自動車業界の利益率はここ数年、平均10%超の水準で推移している。
《亜州IR株式会社》

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