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憲法案の国民投票監視 タイ軍政、タクシン派の事務所開設阻止

2016年6月21日(火) 00時19分(タイ時間)
【タイ】タイ字紙タイラットなどによると、タクシン元首相派団体「反独裁民主戦線(UDD、通称赤シャツ)」は19日、8月7日に予定されている憲法案国民投票を監視する事務所を全77都県で開設しようとしたが、軍事政権により、30都県で阻止された。

 バンコクではショッピングセンターのインペリアルワールド・ラープラーオ内に設けた事務所で事務所開きを予定していたが、現場に現れた警官隊が事務所を強制的に閉鎖した。地方では事務所開きに集まったUDD支持者への、兵士、警官らによる嫌がらせもあった。

 UDDはプラユット首相が国民投票監視機関を容認するとしていた発言を翻したとして非難。20日、国際連合人権高等弁務官事務所のバンコク事務所を訪れ、軍政下の人権抑圧を非難し、国連の介入を求める文書を提出した。

 プラユット首相は同日、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長と電話で会談し、今回の措置を釈明するとともに、タイの政治状況を説明。これに対し潘事務総長は表現の自由の抑圧に懸念を示したという。

 軍政がとりまとめた憲法案は国会が上院(定数250)と下院(同500)の二院制で、非議員の首相も認める。2大政党制を狙った1997年憲法の選挙制度改革が軍政の宿敵であるタクシン元首相の台頭を許したとみて、公選制の下院は大政党が不利となる選挙制度に変更。不安定な連立政権が成立する条件を整えた。上院は2017年から5年間、軍政が議員を選任し、軍幹部も議員に含まれる。軍・特権階級が軍事力と司法、傘下の上院を通じ、連立政権で不安定な下院と政府を間接的に支配することを狙った内容だ。

 憲法案にはタクシン派のプアタイ党、反タクシン派の民主党というタイの2大政党がいずれも反対を表明している。軍政は反対を抑えこむため、憲法案に関する意見表明を事実上禁止し、違反者に最高で禁錮10年を科す法律を施行。憲法案に批判的なタクシン派の政治家や市民を相次いで「態度矯正」と称して拘束するなど、国民投票での可決を力ずくでもぎ取る姿勢を鮮明にしている。
《newsclip》

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