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線路爆破、モスクにてき弾 タイ深南部情勢、ラマダン明け前に激化

2016年7月5日(火) 14時23分(タイ時間)
爆破された線路の画像
爆破された線路
写真提供、タイ国鉄
爆破された線路の画像
爆破された線路
写真提供、タイ国鉄
爆破された線路の画像
爆破された線路
写真提供、タイ国鉄
爆破された線路の画像
爆破された線路
写真提供、タイ国鉄
てき弾が爆発したバンナンサターのモスク近くの画像
てき弾が爆発したバンナンサターのモスク近く
写真提供、タイ警察
てき弾が爆発したバンナンサターのモスク近くの画像
てき弾が爆発したバンナンサターのモスク近く
写真提供、タイ警察
【タイ】イスラム教のラマダン(断食月)の最終日である5日を前に、タイ深南部でマレー系イスラム武装勢力とタイ当局の抗争が激しさを増している。

 2日、ナラティワート県の村の民家に立てこもった武装勢力の男2人をタイ軍のパトロール隊が包囲し、銃撃戦の末、2人を射殺した。

 翌3日朝、ヤラー県バンナンサター郡で、道路脇に仕掛けた遠距離操作爆弾が爆発し、現場をバイクで通りがかったイスラム教徒の住民男性2人が死亡した。死亡した2人は以前、タイ当局の情報提供者として働いていた。

 同日、ナラティワート県でタイ国鉄の線路が爆弾で爆破され、ヤラー県ヤラー市から南の区間が不通となった。爆破された区間は5日時点で復旧しておらず、開通には数日を要するとみられている。

 同日夜パタニー県パタニー市のモスク近くで爆弾が爆発し、警官1人が死亡、警官、通行人ら3人が負傷した。

 翌4日夜、バンナンサター郡で、モスク近くにてき弾(小型砲弾)2発が撃ち込まれ、爆発でイスラム教徒の男性3人がけがをした。

 5日朝、ナラティワート県で、仏教徒のタイ人女性がバイクを運転中に銃で撃たれ死亡した。現場には、タイ当局による前夜のモスク襲撃の報復と書かれたタイ語の文書があった。

 同日朝、パタニー県で、タイ当局の検問所近くで自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し、兵士2人が負傷、検問所が炎上した。


〈タイ深南部〉
 マレーシアと国境を接するタイ深南部(ナラティワート県、ヤラー県、パタニー県の3県とソンクラー県の一部)には、もともとイスラム教徒の小王国があったが、1902年にタイに併合された。現在も住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語を話せない人も多い。タイ語、仏教が中心のタイでは異質な地域で、行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備、保健衛生などはタイ国内で最低レベルにとどまっている。
 深南部のマレー系イスラム教徒住民によるタイからの分離独立運動は断続的に続き、2001年から武装闘争が本格化。2004年4月には警察派出所や軍基地を襲撃した武装グループをタイ治安当局が迎え撃ち、1日で武装グループ側108人、治安当局側5人が死亡した。同年10月にはナラティワート県タークバイ郡で、住民の逮捕などに反発したイスラム教徒住民約3000人が警察署前で抗議デモを起こし、治安当局による発砲などで7人が死亡、約1000人が逮捕され、逮捕者のうち78人が軍用トラックで収容先に移送される途中、窒息死した。両事件でマレー系イスラム教徒住民のタイ政府への反発は強まった。
 タイ政府は常時10万人以上の兵士、警官を深南部に送り込み、力で鎮圧を図ってきたが、現在も銃撃、爆破、放火事件が頻繁に起きている。
 タイ国立プリンス・オブ・ソンクラー大学南部情勢監視センター(ディープサウス・ウォッチ)によると、2004―2015年にタイ深南部4県で発生したテロは1万5374件で、6543人が死亡、1万1919人がけがをした。
 2015年はテロ件数674件、死者246人、負傷者544人と、いずれも過去12年で最も少なかった。テロの内訳は銃撃299件、爆破224件、放火31件など。県別ではナラティワート県243件、ヤラー県207件、パタニー県198件、ソンクラー県26件。死者は一般市民120人、兵士31人だった。
《newsclip》

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