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南シナ海仲裁裁判で「九段線」否定判決、中国は領有誇示

2016年7月14日(木) 00時59分(タイ時間)
【中国】中国が軍事施設の建設を進める南シナ海問題をめぐり、フィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が管轄権の根拠とする「九段線」には国際法上の根拠がないとの判決を言い渡した。

 これを受けて中国政府は同日、南沙(スプラトリー)諸島で小型機を離着陸させたほか、新型ミサイル駆逐艦の就役式を実施。裁定に対抗し、実効支配を誇示する狙いとみられている。米系メディアが13日伝えた。

 中国国営メディアの新華社通信は13日、判決が出たことを簡単に報じたが、具体的な内容は伝えなかった。裁定書の中国語訳は、国内では閲覧できなくなっている。英BBC放送の現場中継報道も、中国では遮断された。

 中国の王毅外相は「裁定は法の衣をまとった政治的な茶番劇。中国の合法的な権益を侵している」と批判。外交部の陸慷報道局長も「中国は裁定を受入れず、認めない。フィリピンの違法な訴えに基づいており無効だ」と述べた。さらに国防部の楊宇報道官は「裁定結果は南シナ海における中国の権益に影響を与えない。中国の軍隊は断固として国家主権を守る」と発言した。

 判決が出た12日、南沙諸島の美済礁(ミスチーフ礁)、渚碧礁(スビ礁)に中国が建設した飛行場で、「中国民航飛行点検センター」の小型機が離着陸を行った。また、中国の政府系メディアは12日、最新鋭のミサイル駆逐艦「銀川」の就役式が海南省三亜市の軍港で行われたと報じている。

 中国の一部メディアは、日本の柳井俊二氏(元駐米大使)を「仲裁裁判所の裁判官である」と報じた上で、裁定の不公正さを強調。ただ、柳井氏は国際海洋法裁判所の元所長で、仲裁裁判所に日本人裁判官はいない。なお今回の仲裁裁判では、柳井氏が所長だった時代の海洋法裁判所がハーグ仲裁裁判所の裁判官を任命している。
《亜州IR株式会社》

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