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タクシン派元副首相に実刑、通信衛星事業権めぐる権力乱用で

2016年8月26日(金) 02時47分(タイ時間)
スラポン氏の画像
スラポン氏
写真提供、タイ財務省
【タイ】タクシン政権(2001―2006年)、タクシン派サマック政権(2007―2008年)で主要閣僚を務めたスラポン・スープウォンリー氏が権力乱用で訴えられた裁判で、タイ最高裁判所政治家刑事犯罪部門は25日、スラポン氏に禁錮1年の実刑判決を言い渡した。

 スラポン氏は判決後、収監された。最高裁政治家刑事犯罪部門は政治家の汚職などを裁く一審制の特別法廷で、1回の審理で判決が確定し、上訴できない。

 有罪とされたのは、タクシン元首相一族が所有していた持ち株会社シン(現社名、インタッチ)と通信衛星会社シンサテライト(現社名、タイコム)の事業権の変更をめぐる権力乱用。通信衛星事業が外資にコントロールされることを防ぐため、シンはシンサテライトに最低51%出資することを事業権で義務付けられていたが、スラポン氏はICT(情報通信技術)相だった2004年、これを40%に引き下げた。シンはその後、シンサテライト株11%を株式市場で売却した。2013年に、タイ汚職取締委員会がこの事業権の変更が権力乱用だとして告発し、裁判が行われた。

 スラポン氏は1957年生まれ。タイ国立マヒドン大学医学博士。マヒドン大学医学部副部長を経て、タクシン政権で副保健相、ICT相、政府報道官、サマック政権で副首相兼財務相を務めた。

 シンは2006年に、シンガポール政府の投資会社テマセクに事実上買収され、社名をインタッチに変更した。シンサテライトも社名をタイコムに変更している。

 インタッチは現在、タイコム株の41%を所有している。今回の判決を受け、タイ軍事政権が実質的に外資傘下にある通信衛星事業をタイ側に取り戻す動きを強めることも予想される。

 タイコムは大型のブロードバンド(高速大容量通信)通信衛星「タイコム4(IPスター)」など衛星5基を運営するほか、タイでインターネット接続などの事業を行っている。2015年は売上高131・4億バーツ、最終利益21・2億バーツ。
《newsclip》

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