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在位70年、タイ国王逝去

2016年10月13日(木) 19時06分(タイ時間)
【タイ】タイ軍事政権は13日、プミポン国王が同日午後3時52分、入院先のバンコクのシリラート病院で逝去したと発表した。88歳。

 国王は2009年から入退院を繰り返していた。今回は2015年5月からシリラート病院に入院し、以来、腎機能低下、肺炎、水頭症、心筋の異常などで治療を受けた。 

 タイ宮内庁は今月9日、国王の健康状態が不安定で、すべての公務を取りやめるよう医師団が進言したと発表。発表によると、血液透析と水頭症の治療を行った後、血圧が低下、心拍数が上昇するなどの症状が出た。

 このニュースを受け、翌10日のタイの株式・為替相場は下落し、タイ証券取引所(SET)株価指数は前営業日比3・2%下落した。

 11日にはタイ軍事政権のプラユット首相夫妻と閣僚、軍・警察の高官が都内の王宮で、国王の健康回復を祈り記帳を行った。プラユット首相夫妻は国王の誕生日の色である黄色、閣僚は黄色か国王の健康を祈る色であるピンクのタイの伝統衣装を着用。軍・警察の高官は制服で記帳に臨んだ。

 翌12日、東部を訪れていたプラユット首相が公務を中止し、急きょバンコクに戻った。これについて軍政の報道官は同日、国王の長男のワチラロンコン皇太子を迎えるためで、首相による特別記者会見の予定はないと説明した。

 シリラート病院には同日、ワチラロンコン皇太子、国王の次女のシリントン王女ら王族が次々に見舞いに訪れた。また、病院敷地内には黄色やピンクの服を着た国民が続々と集まり、国王の回復を祈った。

 同日のSET株価指数は一時、前日終値比6・9%安の1343・13ポイントまで低下。その後持ち直し、終値は前日比2・5%安の1406・18ポイントだった。

 タイ宮内庁は12日夜、国王の容態について、依然として不安定な状態が続いていると発表。血圧低下、脈拍数の上昇、酸性血症、肝機能の異常などの症状がみられ、抗生物質の投与、持続的腎代替療法(CRRT)による治療、人工呼吸器の使用などを行っているとしていた。


〈プミポン・アドゥンヤデート国王〉
 1927年、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれ。祖父はタイの現王朝の中興の祖である5代目チュラロンコン大王、父はチュラロンコン大王の数多い息子の1人だったマヒドン皇太子。
 タイの絶対王政を廃した1932年の立憲革命とその後の第2次世界大戦の影響で、1934年から1952年まで主にスイスに滞在し、同国のローザンヌ大学で政治学、法学などを学んだ。スイスで共に暮らした兄が8代目の王に即位した直後に変死したため、1946年に9代目の王に即位。1950年にタイで戴冠式を行った。
 タイへの本帰国後、全国で多数の農業プロジェクトを手がけ、遠隔地の視察、低農薬農業や代替燃料の開発などに取り組んだ。「微笑みの国」と呼ばれるタイの国王でありながら、公の場ではほとんど笑顔を見せず、峻厳なイメージがある。一方、社会的弱者の救済に熱心とされ、国民からは「ポー(お父さん)」と呼ばれ、国父として深く敬愛されている。
 1950年に結婚した王族のシリキット王妃との間に、ワチラロンコン皇太子、ウボンラット王女、シリントン王女、ジュラポン王女の1男3女。
《newsclip》

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