米国・デンバーの航空ベンチャーBoom Technology社は15日、超音速旅客機の1/3スケール試作機「XB-1超音速デモ機」を公開した。『Baby Boom』と名づけられたXB-1は、センテニアル空港の同社のハンガーにて、航空会社のエグゼクティブやメディア向けのイベントで初のお披露目となった。
「ジェット時代の夜明けから60年、私たちはまだ1960年代の速度で飛んでいる」と同社のScholl社長は語る。「コンコルドの設計者には、手頃な価格の超音速旅行を可能とする技術がなかったが、今ならできる。2017年末には初飛行が予定される最初の航空機を公開できることを誇りに思う」
英仏が共同開発した超音速ジェット旅客機コンコルドが商業運行を終えてすでに13年。定期国際運航路線に就航した唯一の超音速民間旅客機は、採算の合わない高コストによる収益性の悪化に加え、2000年7月のパリの墜落事故以来加速した乗客の減少、また2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロの余波を被り、その役割を終えていた。
同機の開発は、航空宇宙技術革新と高速商業飛行の開発を推進するVirgin Galactic社が、製造拠点The Spaceship Companyを通じて、エンジニアリングや製造サービス、飛行テストのサポートなどを提供している。また、ゼネラル・エレクトリック(GE)など複数の企業が製造に関わり、最終組立と車両統合は、センテニアル空港のBoom社の施設で行われている。
最新の超音速旅客機を作り上げるために、NASA、SpaceX、Boeingの出身者が集い、航空業界屈指の頭脳を結集したといっても過言ではないBoom社。航空宇宙技術の50年にわたる進歩を基盤に、安全性と信頼性が実証済みの技術(空力、材料、推進力)を駆使して革新的な新しい設計を生み出した。コンコルドから多くを学んだ彼らは、高度な空気力学、効率的なエンジン技術、新材料を組み合わせて、現在のジェット機より2.6倍も速く、安全で手頃な価格の超音速機の実現に尽力している。
1000回以上もの風洞シミュレーションテストから生み出されたトライジェット設計は、洗練されたデルタウィング、炭素繊維の細身の機体、効率的なターボファンジェットエンジンを特徴とする。コンコルドとは異なり、アフターバーナー不要の設計で、燃費が大幅に改善された。
機内のデザインも、プレミアムなものになる。通路の両側に広々とした座席が1席ずつ、乗客は全員が直接通路にアクセスできる。大型ウィンドーも、頭上の荷物入れも各乗客に一つずつ。高度6万フィートの上空飛行で、乗客は乱気流の少ない滑らかな乗り心地を体験できるという。
ニューヨークーロンドン間の日帰り出張も可能となるフルスケールバージョンは2020年に初飛行、2023年に市場への参入を目指す。運賃は通常の旅客機のビジネスクラス、ファーストクラス並になるとしている。
コンコルドよりも速い超音速旅客機 XB-1 が公開…2017年には初飛行予定
2016年11月18日(金) 11時06分(タイ時間)
《Glycine@レスポンス》
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