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内田クレペリン検査事例紹介 ― 臨床小ばなし ― アジア・ダイナミック・コミュニケーションズ株式会社

2017年1月25日(水) 23時00分(タイ時間)
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事例1、2
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事例3、4
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事例13、14
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事例16、17
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内田クレペリン検査事例紹介 ― 臨床小ばなし ― アジア・ダイナミック・コミュニケーションズ株式会社
佐藤大輔 氏 代表取締役

 60 年以上変わらず利用され、のべ5000 万件以上の検査実績を持つ日本オリジナルの心理テスト『内田クレペリン検査』から、臨床例をご紹介いたします。内田クレペリン検査は一桁の足し算を1 分ごとに行を変えながら、途中休憩5 分を挟み、計30 分間行う心理テスト(作業検査法)です。1 分間ごとの最後計算結果を線で結ぶと、受検者ならではのグラフが現れます。上段がサキの15 分間、下段がアトの15 分間です。赤色の折れ線が受験者本人の曲線で、青色の折れ線は現代日本人の検査結果を平均した平均作業曲線です。赤色の折れ線を読み解くことで、受検者の潜在的な行動特性を知ることができます。

事例 1) 公共交通機関で事故を起こした人の曲線

 休憩前よりも休憩後の作業量のほうが全体として減少していることが特徴。このような検査結果を出す人はヒューマンエラーを起こしやすいということが近年の研究で分かってきた。心身のコンディションが不調だとこのような検査結果が出やすいため、業務に入る前の体調や精神状態の管理は大切である。

事例 2) 同じく公共交通機関で事故を起こした人の曲線

 休憩後の初めのうちの作業量が30 分全体の中で極端に少ないことが特徴。このような検査結果を出す人の場合、場面・状況へのとっさの対応が出来にくい、という性格行動面の傾向が事故に繋がる可能性がある。業務前の確認作業を徹底させることで事故のリスクを減らせる可能性がある。

事例 3) 同じく公共交通機関で事故を起こした人の曲線

 曲線から「適度な動揺」が失われ、全体として平坦傾向なことが特徴。このような曲線を出す人は、身の回りの状況の変化への反応が乏しいという性格行動面の傾向があり、自分に危険が迫っていても他人事のように構えて事故に繋がることがある。このような人の場合、業務時の確認作業を通常の人よりも徹底して行うように指導することが事故のリスクを減らす対策となる。

事例 4) 交通事故を起こした人の定型曲線

 交通事故は、内田クレペリン検査で定型を出す人も非定型を出す人も起こすことがあるが、両者を比べると「事故の質」が異なる。一般に、定型を出す人の場合は、夜間の直線の道路など、スムースな流れに乗って運転中の不注意が原因となることが多く、非定型を出す人の場合は、昼間の交差点など、複雑な場面でとっさの行動が取れないことが原因であることが多い、といった傾向が知られている。このように定型・非定型で事故の原因が異なるため、それぞれに応じた指導が出来ると事故リスクの減少につながると考えられる。

事例 5) タクシー会社で事故を起こした人の検査結果の一例

 この曲線から事故の原因を推定すると、「前後期とも初頭が出ない・尻上がり傾向・部分動揺が少ない」という曲線の持つ特徴が示す、「場面や状況への対応が遅れがち・無理をしやすい・周囲の状況への反応が乏しい」という性格行動面の傾向が事故に繋がったことが考えられる。しかし、このような曲線を出す人の中には、そのユニークな作業ぶりを活かして専門職として成功する人もいる。

事例 6) 事務部門からカスタマーサポート業務に異動(中堅通信系IT 企業)

 上司から見てミスが多いことや部門の中でも比較的年長者として異動してきたことが気になり本人の特性を知るために受検。芯が強くじっくりやりぬく反面、気乗りが遅く新しい状況への柔軟な対応が苦手な特徴が分かった。上司は面談を重ね、新しい仕事の特性を納得してもらったところミスも減り、こつこつと真面目に仕事を続けている。

事例 7) 自己評価が低い事務系職員(小規模サービス業)

 はきはき、さばさばと話すがやや早口。仕事もてきぱきと手早く取り掛かるがやや先走ることもあり。時に、せっかちな印象も受けるが仕事に対する責任感は強い。敏感なところがあり周囲の状況に対する気遣いがかえって本人にプレッシャーとなり、ストレスを感じている様子が伺える。職場での評価は低くはないにも関わらず自己評価が低く人前にでる仕事は好まない。

事例 8) 中堅工業設備会社の中途採用

 採用試験時に受検。検査結果のフィードバックのために面談。とても真面目な印象。話も熱心にメモを取りながら聞く。本人は、たまに一つのことしか考えられなくなる、物事への柔軟性が乏しいことが気になると言っていた。実際の仕事ぶりは印象どおり真面目で手堅く粘り強くこなしている。自ら率先して発言をしたり、目立ったことをしたりするのは苦手であるが、安定感があり、地味ながら粘り強く仕事をこなしている。

事例 9) 病棟勤務の経験5 年目の看護師

 指示された仕事はしっかりとこなし勤務態度は良好。上司から評価も高い。経験年数的にも上司としては、そろそろ後輩を指導する立場に立って欲しいと思っているが自分から指示をだしたり仕事を見つけて動いたりするのは苦手の様子。与えられた仕事を一途に取り組むタイプ。内気な性格で患者に対しても積極的に話しかけるようなことはしないが、おっとりとした印象から患者からの評判もよい。

事例 10) 模範的社員と評価される優秀な銀行員

 営業成績も良好で営業目標を下回ることもない積極的な勤務態度を示す。顧客からも信頼をおかれており、積極的かつ責任感をもって仕事をこなす。直属の上司が心配していることはオーバーワークになりがちなことで、頼まれた仕事をすべて引き受けてしまうところにある。バランスよい仕事ぶりや気配りの良さが長所とも言えるが気を回しすぎて過剰適応に注意が必要なタイプともいえる。

事例 11) 寡黙なIT 企業SE

 職場の同僚との付き合いは、ほとんどしない。エンジニアとしては、ズバぬけた秀才ぶりを発揮するが、お客との交渉が苦手なため、営業成績はいまいち。職人気質で優秀なタイプは、作業量が多く初頭が出ないタイプに良く見られる。

事例 12) 大手車メーカーのエンジニア採用

 技術部門の採用では、バランスの良さよりもアイデアの発想力を重視し、定型はあえて外し、作業量の多い非定型よりのタイプを優先して採用。あるとき、技術部門のメンバーだけで、平均作業曲線を作ったところ、後期の初頭が出ない曲線になった。

事例 13) 横領事件の事例

 採用時のUK で誤答だらけ(グラフ内の〇は計算間違え)の非定型だったが、面接での印象が良かったので、採用を決定。経理に配属され、仕事ぶりは真面目で、人当たりも良く好印象だったが、後に横領事件を起こし職場を解雇になった。

事例 14) 食品工場のライン作業

 ライン全体のペースを揃えるため、採用時では、あえて作業量の多い定型は外し、作業量中程度の定型を基準としている。

事例 15_1、15_2) メーカーの商品開発チーム編成

 チーム編成の際のメンバー選出や、役割分担にUK を活用している。メンバー選出では、定型(15_1)と作業量の多い非定型(15_2)をバランス良く取り入れている。定型は、バランスの良さを活かして、スケジュール管理や、他部署の調整役、作業量の多い非定型は独創性を活かすために、企画開発を担当させてそれぞれの持ち味を活かすチーム編成にしている。

事例 16) 憎めない宴会部長

 お調子者で、仕事のミスも目立つが、職場のムードメーカーとして周囲からは憎めない存在。忘年会では宴会部長として盛り上げ役として欠かせない存在。揺れが大きい曲線は、気分のムラも目立つが、柔軟性に富み気がきくタイプも多い。

事例 17) 繊細敏感なアーティスト

 職場では大人しい存在だが、趣味の油絵では、個展を出すほどの腕前の持ち主。ある時絵画コンテストでグランプリを受賞したので、職場で公表しようとしたら、やめてくれと拒絶された。揺れの大きい曲線でも、尖った揺れの曲線は、繊細で敏感だが感性が優れており、アートの分野で才能を発揮するケースも多い。

アジア・ダイナミック・コミュニケーションズ株式会社(バンコクオフィス)
住所:20th Fl., CAT Tower, 72 Trok Wat Maungkhae, Charoen Krung Rd., Bangrak, Bangrak, Bangkok 10500
日本語直通:083-303-3916(佐藤) ウェブサイト:adc-japan.com/UK/
《newsclip》

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