清家 政計 氏 Managing Director
コーティング設備導入で日本同様のサービス体制確立
スピードアップ&寿命向上という付加価値を提供
■タイで実績21年 グループでは来年創立80周年
オーエスジー株式会社(本社:愛知県)のタイ現法である弊社オーエスジー・タイは1996年設立。総合切削工具(カッティングツール)業界の中で、いち早くタイ拠点を確保。日系メーカーとしてタイ初の地位を築き、今年21年目に入った。
本社は1938年設立の大沢螺子研削所を前身とし、タップおよびダイスから始まり現在は切削工具、転造工具、測定工具、工作機械、機械部品などを製造販売。グループとして来年、創立80周年を迎える。東京・名古屋両取引所一部に上場、日本を含め世界15カ国に製造拠点を配置している。
取扱製品はありとあらゆるカッティングツール。創業以来の主力製品である世界トップシェアのタップ、業界きっての品揃えのエンドミル、極小径から超ロングまでの高精度ドリルといった製品は、タイでも高い評価をいただいている。
日本からの輸入製品に関しては、バンコク都内バンナー地区の在庫センターで2万アイテムものフロント在庫を確保。本社機能を備えたウェルグロー工業団地の工場では、スペシャルカッティングをはじめとするオーダーメイドを承っている。
■コーティング設備導入で日本同様のサービス体制に
弊社はこのたび、ウェルグロー工業団地の工場にコーティング設備を導入、自社製はもちろん他社製の工具も対象としたコーティング事業を開始した。もともとグループとして世界トップクラスのコーティング技術を持ち合わせており、日本のコーティング設備も世界一を誇る。
タイでのコーティングはこれまで、外注による対応にとどまっていた。種類も3種類と少なく、弊社グループがこれまで蓄積してきたノウハウをご提供できていなかった。今回立ち上げた自社工場でのコーティングは5種類、日本の全11種類には及ばないものの、カッティングツールの製造・販売・コーティングという日本同様の設備とサービス体制を確立し、タイ現法の設備計画が結実したことになる。
コーティングの目的はもちろん、切削スピードのアップや寿命の向上などだ。製品スペックや使用される環境に応じてタイプを分けている。例えば超硬ドリルやTスロットカッターには「EgiAs」、ホブカッターや高速カッティングツールには「WXL」、高硬度材加工工具には「WXS」といったものだ。自社による試験だが、他社の品質・サービスと比較して20―30%の性能・寿命アップとなっている。
1バッチ当たり一般的な切削工具でおよそ400本程度のコーティングが可能。現在は1日当たり1バッチだが近い将来1日当たり2バッチの稼働を見込んでいる。
納品はおよそ1週間。工具のお預かりおよびお届けに専用便を走らせており、東部はラヨン県アマタシティー工業団地まで巡回している。
■垂直立ち上げにも対応可能な社内体制
日系企業が多く携わるタイ自動車業界では不況感が長く漂い、メーカー別や車種別ではちらほらと動きが見られるものの、今年も大きな伸びは期待薄という声をよく聞く。過去数年でみると、自動車販売台数のピークは2013年。生産能力は当時、年間300万台に達したといわれた。現在の生産台数は年間およそ180万台。キャパ的には100万台以上の余裕があり、どのメーカーも景気回復に即応できる生産体制を維持している。
弊社ももちろん、自動車業界でそのような垂直立ち上げが起きたとしても即応が可能だ。今回開始したコーティング事業も、お客様の業務を滞らせることなく円滑に進めるためのものだ。
コーティング業務を開始したことにより、お客様の業界の幅も広くなってきた。例えば空調機だ。自動車のエンジン関連や足回り関連の製品素材は硬いものが多く、カッティングツールも相応の品質が求められる。コーティングはそのような品質の維持と向上に多大な効果を発揮する。空調機のスクロールコンプレッサーなども「削って作る」製品であり、弊社の製品およびサービスが大いに求められる市場だ。タイの空調機関連の日系メーカーはどこも工場拡大を続けており、家庭用・業務用とも相当な需要で、しかも裾野が広い。
弊社は、自動車産業に携わるお客様が多いものの、景気の善し悪しにさほど左右されることなく、売り上げは前年並みを維持、これまで落ち込み感なしで続けられている。(年度開始の)昨年12月から今年3月まで毎月、単月過去最高を記録。連休が稼働に影響する4月をまたいで5月も過去最高の売り上げを維持している。今年後半も同じようなペースで続け、年度末の11月には前年度比7―8%増を出したいと思っている。このような売り上げ増に貢献しているのは新規事業のコーティングサービスといえる。
セールスオフィスも拡張し、東部チョンブリ県のアマタナコン工業団地、同ピントン工業団地、中部アユタヤ県のハイテック工業団地にそれぞれ開設。OSGグループとしては、スマホやタブレットなどの端末で在庫チェックが可能なアプリも制作し、SNSを利用したサービスも拡充している。
▼Headquarter and Factory
住所:Wellgrow Industrial Estate 128 Moo 9 Tambol Bangwua, Amphur Bangpakong, Chachoengsao 24180
電話:038-989-035 ファクス:038-989-042
▼Bangna Stock Center & Sales Office
住所:1 MD Tower 21Fl., A-B, Bangna Trad KM. 3, Kwaeng Bangna, Khet Bangna, Bangkok 10260
電話:0-2173-5870 ファクス:0-2173-5873
▼Amatanakorn Sales Office
住所:Kromadit Park 700/199 Moo1, Tambol Bankao, Amphur Phanthong, Chonburi 20160
電話:038-468-070 ファクス:038-468-069
▼Pinthong Sales Office
住所:Pinthong 2 Industrial Estate Business Center Unit BC-03, 150/55 Moo 9,
Nongkham, Sriracha, Chonburi 20230
電話:0-2173-5870 ファクス:0-2173-5873
▼Ayutthaya Sales Office
住所:99 Moo 5 Hi-Tech Industrial Estate, Asia Rd., Banwa, Bangpa-In, Ayutthaya 13160
電話:035-352-923 ファクス:035-352-924
〈タイ業界事情〉総合切削工具メーカー OSG THAI CO., LTD.
2017年8月10日(木) 22時46分(タイ時間)
特集
- ├5月18日(水)ZOOM開催! 主要会計ソフト“Express”を通して整理するタイの業務プロセスとよく見られる業務課題を解説 [ 2022年5月13日 00時25分(タイ時間) ]
- ├【PR】〈業界事情〉会計システムに対するAI活用について-2 [ 2022年4月18日 20時40分(タイ時間) ]
- └【PR・製品紹介】品質向上と経費削減を両立、溶剤を使わないプラズマ表面処理装置「Openair-Plasma®」 by Move [ 2022年3月29日 11時43分(タイ時間) ]
新着PR情報
- 【タイ移住】タイランドエリートの新サービス「国内リムジン送迎」
- 〈業界事情〉会計システムに対するAI活用について-2
- 【製品紹介】品質向上と経費削減を両立、溶剤を使わないプラズマ表面処理…
- 製造や物流の現場でのお悩みを解決! 倉庫管理システム「WMS」
- 東部経済回廊(EEC)域内チョンブリ県に新規開発「ヤマト工業団地」
- 紙やエクセルなどの現場帳票をそのまま電子化「i-Reporter」by Move
- 【IT担当必見】IoTのデジタルセキュリティの脅威とは?
- 在タイ日本人が安心して通える「バムルンラードインターナショナル病院」
- 最新のIT製品とテクノロジーでお客様の成功をサポートします。MATERIAL AU…
- 日系企業130社以上が入居するタイ有数の不動産会社による賃貸工場・倉庫
- 航空券オンライン予約好評受付中! Shindai Co., Ltd.
- 日本人が現場に立ってこその施工 Fukutaka Komuten
- 心で感じて心で応える精密技術の開発を追求 Nishii Fine Press (Thailand…
- パッケージを主体としたセミオーダーメイド システム開発・導入・運用保…
- 幼稚部から高校までのインター校、世界レベルのカリキュラムをバンコクで5…
- タイでも潤滑油は出光!「アポロタイ」まで