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ボーイング 737 改良新型「MAX」とLCCの成長…アジアに注目

2017年9月19日(火) 12時07分(タイ時間)
737MAX8の画像
737MAX8
《撮影 高木啓》
ダレン・ハルスト氏の画像
ダレン・ハルスト氏
《撮影 高木啓》
737MAX8初飛行(2016年1月29日) (c) Boeingの画像
737MAX8初飛行(2016年1月29日) (c) Boeing
737MAX8 (c) Boeingの画像
737MAX8 (c) Boeing
737MAX8 (c) Boeingの画像
737MAX8 (c) Boeing
737MAX9の試験飛行 (c) Boeingの画像
737MAX9の試験飛行 (c) Boeing
737MAX10完成予想図 (c) Boeingの画像
737MAX10完成予想図 (c) Boeing
737-800 (c) Boeingの画像
737-800 (c) Boeing
A321neo、ANA仕様 (c) AIRBUS / BENGT LANGEの画像
A321neo、ANA仕様 (c) AIRBUS / BENGT LANGE
LLC(ローコストキャリア、格安航空会社)市場はアジア地域で成長が著しく、ボーイングはこれに対応して、短距離用小型単通路機の『737 MAX』シリーズをアップデートした。

ボーイング・ジャパンでは15日、ボーイングの民間航空機部門北東アジア・マーケティング担当マネージング・ディレクターのダレン・ハルストが来日し、東京でメディア・ブリーフィングを開催した。ブリーフィングではLLC市場の現状と737 MAXシリーズについて解説した。

●成長するアジア経済と、アジアのLCC

世界の地域別の旅客流動やGDPをみると、“世界の中心は東へ移動している”といえる。ボーイングによると、1995年、トラフィックの2/3が欧州+北米だった。それが2015年には約半分、2035年には1/3になると予想される。欧州+北米の旅客流動は縮小しておらず、その他の地域の成長が大きいのだ。

LCCのビジネスモデルは全世界に展開している。さらにLCC市場の中で、座席数の33%がアジア地域で、欧州の29%、北米の26%より大きい。日本を含む北東アジアに区切っても14%になる、注目の市場だ。

ハルスト氏は「LCCの機体は単通路機がほとんどで、短距離路線ではボーイング737クラスがもっとも効率が良い。737の競合はエアバス『A320』シリーズとなる。運用会社は737の方が多い」と話す。

LCCはアジアで成長が著しく、10年間で座席数は22%増加している。ヨーロッパでは12%、北米では3%の伸びだ。アジア地域内では中国が39%、インドが38%で大きく成長しており、それらについで北東アジアの23%、東南アジア21%となっている。

●日本のLCCはフルサービスに対して40倍の伸び

同時に、対日観光客の動向を見ると、2010~16の6年間で中国発が30%、台湾発が22%、韓国発が13%の増加を示している。欧州発、北米発はそれぞれ9%だ。旅客数では中国発、韓国発、台湾発の順で多い。

日本発着のLCCのシェアは2016年に15%、2016年まで6年間の輸送力の伸びは40%となっている。同じ期間、フルサービスの航空会社の旅客の伸びは1%だ。

現在、日本でいちばん機体数が多いのが「737-800」で130機以上、次が『767-300』で約90機、そしてA320シリーズとなっている。

「ここ10年、世界各国の航空会社からメーカーに求められたことは、需要の増大に対応する座席数の増加、座席あたりの運用コストの削減、同じく需要のあるマーケット間を結ぶ航続、といったことだ」とハルスト氏。

●単通路機の需要は旺盛

こうした状況にボーイングに投入したのが737 MAXシリーズだ。737-800の後継で、シリーズの主力となる「737 MAX 8」は旅客定員200席、競合はエアバスの「A320neo」。現時点で737 MAX 8は90社から3843機の発注(および予備発注)があり、2017年からデリバリーが始まって18機が5社に受領された。5社はすべてLCCだ。ハルスト氏は「単通路機の需要は旺盛で、ボーイングの予想を上回る」と明かす。

737 MAXは従来の「737NG」シリーズと比較してエンジンの燃料効率が15%、1998年に登場したNGの初期型と比べれば20%も改善されている。騒音は面積比で40%低減された。航続は737 MAX 8が6510kmで、737-800より1000km以上伸びた。東京発の場合、シンガポール。ジャカルタ、オーストラリア北部が新たにレンジに入る距離だ。

10月のパリ航空ショーではMAXシリーズの最大機種「737 MAX 10」のローンチを発表した。すでに16社から361機の発注(および予備発注)を得たそうだ。737 MAX 10の全長は43.8mで、737 MAX 8より4m長く、定員は230席。ハルスト氏によると「競合のエアバス『A321neo』より運航コストは6%低い」という。

737 MAXシリーズは2017年デリバリーの737 MAX 8に続いて、2018年に220席の「737 MAX 9」をデリバリー予定で、現在テスト飛行中だ。競合はA321neoとなる。2019年にはシリーズ最小172席の「737 MAX 7」をデリバリー予定で、これのライバルはエアバス『A319neo』だ。そして2020年に737 MAX 10のデリバリー開始を予定している。
《高木啓@レスポンス》


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