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【PR】アジアでのシステム導入の留意点 ― 生産スケジューラ事情-3 ―

2018年8月19日(日) 22時17分(タイ時間)
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アジアでのシステム導入の留意点
アジアでのシステム導入の留意点

 前回は生産スケジューラソフトウェアの導入成功について情報を提供させていただきましたが、今回は生産管理システム(顧客にとっての基幹システム)に関して、お話させてください。当社の製品にとって生産管理システムの安定は接続ソリューションとしては、MUSTとも言えます。しかし現実は、MRPすら回っていない顧客がほとんどです。これは何を意味するのでしょうか? リードタイム短縮・在庫削減・納期回答率の向上を目指す顧客にとって重要なのは、MRPが正確にまわっていることですが、当方がタイ駐在時点での日系製造業さまの中でその実現を果たしていた工場は2社しかありませんでした。

 何がその障害となっているのでしょうか?

 当方の意見では、日本同様、カスタマイズを特徴とする生産管理パッケージソフトウェアが問題だと思います。日本でもその成功が難しい製品をタイ市場に提案するのはいかがなものかというのが偽らざる感想です。タイの顧客スタッフからのエクセル運用での細かい要望ばかりに応えるというのは、重箱の隅をつついているように思えてならないのです。

 欧米系のERPシステムや生産管理システムに関しては、さすがにしっかりしています。導入サポータも確立されていますし、現地パートナーケアも確かです。この点は、当社も他山の石としなければならないと考えています。

 現地の代理店の維持およびサポートがメーカにとっても顧客にとってもいかに重要か?教えられます。当方としては、日本の生産管理システムがアジア域にひろがるのはWelcomeなのですが、そのためには……

1. 基幹システムは必ずノンカスタマイズで導入する
2. 各国の商習慣対応はアドオンで対応する
3. とにかく最初の1年はデータ精度を上げることに専念する
4. 製品教育はメーカが保守費用の中で積極的に実施する
5. 顧客の中に製品パッケージの熱烈なファンを作る

などが考えられます。上記は当社の生産スケジューラ導入に関しても同様なことが言えると思います。生産スケジューラ導入も簡単なプロジェクトでは決してありません。しかし、幸いにして基幹システムに比較して、顧客の中で関係するスタッフが生産管理の計画者および製造部のマネージャと限定されたリーソースになりますので、その人たちといかに導入担当会社のメンバがうまく関係を築けるかがキーです。その意味でも、現地タイ語での製品教育や導入作業が不可欠と考えます。

 当社製品も日本で開発され、多くの機能をもっています。メリットとしては、ほとんどの製造業の要望にノンカスタマイズで対応できること。デメリットとしては、時に機能が多すぎて、顧客に難しい製品という印象を持たれること。当方としては、費用や機能の面から必要最低限の機能に抑えた「ライト版」製品をアジアの顧客にはすすめています。「ライト版」といっても生産計画に必要不可欠な機能は搭載されており、顧客がその使用になれた時点でオプション機能の追加導入を検討すればよいと思います。

 当方が現在駐在させていただいているインドネシアの日系製造業の顧客には必ず3ケ月間の有償のフィジビリティスタディをお勧めしています。顧客要件が明確となり、製品が適用できるか否か、適用できるとすればコンピュータシステムとしてどこまで割り切って利用できるか?など、顧客と導入社のコンセンサスがとれ、導入失敗のリスクが減少します。

 さらにいえば、導入時点でこの最初の決め事を決して変えないこと。日本人の管理者に多い傾向ですが、せっかく、ローカル同士で決めた導入要件やスケジュールを後からきてひっくり返していく人がいます。この場合、プロジェクトの導入期間が延び、費用が増大してしまうとともに、最悪の場合は、ローカルスタッフが製品導入の意欲を失ってしまいます。

 また、導入後の保守契約も重要で、インドネシアでERPの導入の成功率の高いシステム会社は、システムカットオーバ後のフォローにかなりの工数を割いています。顧客の導入時点のスタッフの転職や利用開始後の追加要望など、細かく対応していくことがシステム継続に絶対条件で、顧客にとってもメーカにとってもWin Winの関係を築ける唯一の方法と考えます。

 Fujiiアスプローバ株式会社 
副社長 藤井賢一郎

日本国内・アジア域で500社以上の製造業に生産スケジューラを導入するプロジェクトに関わる。ここ10年は中国・タイ・インドネシアとアジア各国に駐在し、ビジネスを拡大生産管理・生産スケジューラに関わる複数著書がある。
《newsclip》


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