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タイ民主党党首選、アピシット元首相が辛勝 軍政に追い風か

2018年11月12日(月) 15時26分(タイ時間)
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画像提供、タイ民主党
【タイ】タイで最も古い政党で2大政党のひとつであるタイ民主党が10日、党員による党首選を行い、アピシット・ウェーチャチーワ党首(元首相、54)が再選された。

 得票数はアピシット党首が6万7505票、軍事政権支持派が推すワロン・デーキウィクロム元下院議員5万7689票、アロンコン・ポラブット前副党首2285票。

 アピシット党首は2005年の党首就任以来これまでほぼ無風で党首の座を守ってきた。今回、比較的知名度の低いワロン氏と予想外の接戦となったことで、アピシット党首を支持する党内の中道穏健派の退潮と、ステープ元民主党幹事長が影響力を振るう党内の軍政支持・反タクシン元首相派の伸長が明らかになった形だ。

 アピシット党首は2019年の実施が予定されている議会下院(定数500)総選挙後も軍政のプラユット首相(元陸軍司令官、64)が続投することについて、民主主義の観点から好ましくないという考えを示唆していた。しかし、今回の党首選で党内の軍政支持が強いことが明確になり、方針転換を迫られる可能性がある。

 軍政が作成し2017年に施行した新憲法の規定で、議会上院(定数250)の議員は実質的に軍政が選任する。軍政は上院を通じて国会の3分の1を自動的に抑えるため、政権維持には下院選で130―140議席を確保すればよい。すでに、民主党や2大政党のひとつでタクシン派のプアタイ党からの下院議員経験者の引き抜き、地方有力者との関係強化などで一定の議席数を確保したとみられ、民主党が軍政支持に回れば、勝利はほぼ確定する。

〈アピシット・ウェーチャチーワ〉
 1964年、英ニューカッスル生まれ。英イートン校からオックスフォード大学に進み、哲学、政治学、経済学の学位を取得。タイ人で2人目の首席だったという。同大学で経済学修士号を取得後、タイのタマサート大学講師を経て政界入りし、1992年から下院連続当選。2005年から民主党党首。2008―2011年首相。
 タイのチュラロンコン大学数学講師だったピムペン夫人との間に1男1女。ニックネームは「マーク」。イートン校時代からロック好きで、好きなバンドはイーグルスからオアシスまで幅広い。両親はともに医者で、父親は副保健相を務めた。姉は医師、妹は2006年度東南アジア文学賞を受賞した作家。アピシットはタイ語で「特権」。
《newsclip》

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