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〈日本語の話せる先生〉 知っておくべきアレルギー症状の原因「多くはハウスダストです」ヒロシ・チャンタパクン医師 Dr. Hiroshi Chantaphakul

2019年1月25日(金) 12時38分(タイ時間)
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ヒロシ・チャンタパクン医師 Dr. Hiroshi Chantaphakul
知っておくべきアレルギー症状の原因「多くはハウスダストです」
ヒロシ・チャンタパクン医師 Dr. Hiroshi Chantaphakul
バムルンラード・インターナショナル病院 Bumrungrad International Hospital

――タイにもある花粉症の流行時期


 アレルギー症状と聞いて日本人がすぐにイメージするのは、スギやヒノキなどの植物の花粉を原因とする、花粉症でしょう。日本以外にも、四季のような季節の変わり目がはっきりした国では、多くの人が花粉症に悩まされています。もちろん、花粉症以外にもハウスダストやペットなどを原因とするアレルギー症状がありますが、医療機関が予防や治療により力を入れているのは花粉症です。

 一方、タイは常夏の国で、日本のような時期によって流行する花粉症は、ほとんど見かけません。しかし全くないわけではありません。雨期明けの11月から1月にかけてのいわゆる乾期に、草の花粉を原因とした花粉症にかかる人がいます。タイでも花粉症に注意する季節があるのです。

――ハウスダスト自体ではなくそれに付着するダニが原因

 タイで最も多いアレルギー症状は、ペットの存在を原因とするものもありますが、圧倒的にハウスダストによるそれです。ハウスダストとは文字どおり室内のチリやホコリで、特に民家の室内、それも寝室。商業ビルやデパートの屋内での発生は少数派。ハウスダストは、花粉症の原因となる花粉より重いので、空中に漂うというよりは下に、すなわち寝室ではベッドに落ちてきます。

 実は、アレルギー症状はチリやホコリ自体を原因としません。それに付着するダニが持つタンパク質によるものです。より正確には、チリ、ホコリ、ダニなどが混合した物をハウスダストと呼びます。生き物をかむダニとは種類が異なり、微小なので気が付かないだけですが、ベッドの上には多くのダニがいて、ベッドに寝ているとき、眠っているときに吸ってしまうのです。

 そのダニは、湿度が60%以上になると増殖するといわれています。タイの平均湿度はざっと70―80%。常にハウスダストの存在を気にしなければならない国です。タイのような常夏で季節の変わり目がはっきりしない国は、花粉症よりはハウスダストによるアレルギー症状の予防や治療が、より進んでいます。

――タイ人の30―40%はアレルギー、まずは予防を

 人間の日々の生活からハウスダストを抹消することは不可能。タイでは自覚していない人を含めれば、国民の30―40%が、鼻炎などのアレルギー症状に悩まされていると推測されます。

 もちろん治療のための薬はあります。しかし最も大切なことは「予防」。ベッドのシーツや枕カバーをひんぱんに交換するだけで、相当な予防となります。エアコンのフィルターなどは、空中に舞う植物の花粉やたばこの煙の除去などには有効ですが、ベッドの上のハウスダストを掃除するには役不足です。

 それでもアレルギー症状が改善されないという場合は、2―3年かけて投薬してアレルギー自体を治す方法もあります。医師にご相談ください。

 昨年の雨期明け以降、タイでは何かと空気の悪さがニュースになっています。街中では最近、気管支を含めたアレルギー症状の予防となるマスクを付ける、国民の姿を多く見かけます。「空気中の微成分はマスクを通過するから無意味」といった意見も聞かれますが、唾液の飛沫などは十分に防げますし、2枚重ねも有効。そのようなこまめな予防を心がけてください。

ヒロシ・チャンタパクン医師
診察時間:火、水=17―20時、木=16―20時、土=8―15時

Bumrungrad International Hospital
住所:33 Sukhumvit 3, Wattana, Bangkok 10110
電話:0-2066-8888(英語にて24時間対応)
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