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タイ下院選 軍政派政党が得票数1位

2019年3月26日(火) 03時20分(タイ時間)
左から、プラユット首相、ソムキッド副首相、ネーウィン氏、アヌティン氏(2018年5月)の画像
左から、プラユット首相、ソムキッド副首相、ネーウィン氏、アヌティン氏(2018年5月)
写真提供、タイ首相府
【タイ】タイのテレビ報道によると、24日投票のタイ議会下院(定数500)選挙の各党の得票数(開票率94%)は、プラユット首相(元陸軍司令官)の続投を目指す軍事政権派・反タクシン元首相派の新党、パランプラチャーラット党が794万票で1位になった。

 2位はタクシン派のプアタイ党で742万票、3位は反軍政の新党、新未来党で587万票、4位は反タクシン派の民主党で370万票、5位は旗幟を鮮明にしていないプームジャイタイ党で351万票だった。

 一方、タイ選挙委員会の25日の発表によると、下院選の小選挙区(350議席)の暫定的な獲得議席数は、プアタイ党137、パランプラチャーラット党97、プームジャイタイ党39、民主党33、新未来党30だった。

 比例代表(150議席)の暫定獲得議席数は25日時点で発表されていないが、今回の下院選から導入された制度で、各党の得票数が比例代表の議席に反映されるため、プアタイ党は比例代表で議席が得られず、パランプラチャーラット党が議席数の差を詰める見通し。比例代表の議席を足すと、新未来党は80議席以上、民主党、プームジャイタイ党は50議席台になるもようだ。

 選挙結果を受け、パランプラチャーラット党とプアタイ党はそれぞれ政権樹立に向けた連立工作に動き始めた。

 パランプラチャーラット党はプームジャイタイ党、民主党などを取り込み、過半数を目指す。軍政が作成、施行した新憲法の規定で、軍政が議員を事実上選任する議会上院(定数250)が議会下院とともに首相指名選挙で投票するため、パランプラチャーラット党は有利な立場にある。

 民主党のアピシット党首はプラユット首相の続投を支持しないと表明していたが、自党の大敗を受け、党首を辞任するため、民主党が同じ反タクシン派陣営のパランプラチャーラット党と連立を組む障害はなくなる。民主党幹部のコーン元財務相は25日、民主党がプアタイ陣営に加わる可能性を「不可能」と断言した。

 プームジャイタイ党はパランプラチャーラット陣営とプアタイ陣営の間でキャスティングボートを握ったとみられる。プームジャイタイ党は2008年にタクシン派政党パランプラチャーチョン党が憲法裁判所により解党された際に同党から離脱した地方有力政治家らが結党した。2008―2011年の反タクシン派アピシット連立政権に参加し、2011年の下院選では500議席中34議席を獲得し第3党だった。タイ・ゼネコン(総合建設会社)大手シノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクションの創業者オーナー一族であるアヌティン氏が党首を務め、背後には東北部ブリラム県に強い影響力を持つベテラン政治家のネーウィン氏が控える。

 プアタイ党は新未来党など民主化勢力の政党を結集し、過半数を目指す。プームジャイタイ党が加われば過半数に届くが、軍政が上院を抑えているため、首相指名選挙での勝ち目は薄いとみられる。

 今後の日程は、選挙委員会が5月9日ごろまでに当選者を確定し、5月中に国会を開会、首相指名選挙を行い、6月中に組閣となる見通しだ。
《newsclip》

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