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タイ軍、タクシン元首相の名誉はく奪

2019年3月29日(金) 01時13分(タイ時間)
【タイ】タイのテレビ報道によると、タイ軍幹部は28日、バンコクの陸軍基地で記者会見し、タイ軍予科士官学校がタクシン元首相の名前を成績優秀者の名簿から外し、名誉賞をはく奪したと発表した。卒業生としての名誉を損なったとしている。

 記者会見にはポンピパット国軍最高司令官と陸海空3軍の司令官、国防省次官、警察長官の5人が出席した。

 ポンピパット司令官は、今月22日に香港で行われたタクシン元首相の次女の結婚式にワチラロンコン国王の姉のウボンラット王女が出席したことが原因かという質問に、「違う」と答え、「様々なことが積み重なり、こういう決定につながった」と述べた。

 タクシン元首相は1949年、タイ北部チェンマイ生まれの客家系華人。中国名は丘達新。予科士官学校から警察士官学校に進み、1987年まで警察に勤務した。退職時の階級は警察中佐。在任中から官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などの事業に乗り出し、1990年代には、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手シン・グループの創業者オーナーとして、タイ屈指の富豪となった。

 1995年に政界に転じ、1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の議会下院選で大勝し首相。2005年の下院選でも圧勝し、首相に再選されたが、2006年9月の軍事クーデターで失脚し、公職追放処分を受けた。軍部はクーデターの理由に、タクシン元首相の王室軽視と汚職を挙げた。

 クーデター以降、ドバイ、中国などで、事実上の国外亡命生活を送っているが、タイ国内はタクシン元首相支持派と反タクシン派に2分され、現在に至るまで、激しい政争が続く。

 2014年にクーデターでタクシン派政権を倒し発足したプラユット軍事政権は2015年にタクシン元首相の「中佐」の階級をはく奪するなど、タクシン元首相への敵意を露わにしている。

 一方のタクシン元首相は今年3月24日に実施された8年ぶりの議会下院選で、自派政党タイラクサーチャート党の首相候補としてウボンラット王女を擁立し、王室を旗印に掲げる反タクシン派の無力化を図った。この奇策は国王の反対で失敗し、憲法裁判所が今月7日、立憲君主制に敵対する行為を禁じた政党法に違反したとして、タイラクサーチャート党に解党処分を下した。
《newsclip》

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