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〈タイ業界事情〉調味料(液体塩こうじ)販売 Hanamaruki (Thailand) Co., Ltd.

2019年7月3日(水) 23時46分(タイ時間)
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小井戸大介代表取締役社長
液体塩こうじ(サンプル配布用)の画像
液体塩こうじ(サンプル配布用)
液体塩こうじが使用されているタイのコンビニ弁当(写真は親子丼)の画像
液体塩こうじが使用されているタイのコンビニ弁当(写真は親子丼)
小井戸 大介 氏 代表取締役社長

日本の味をタイの食卓へ、在庫力が引き出す営業力


 大正7年創業のハナマルキの代名詞はもちろん「味噌」だが、タイ現法の弊社は味噌ではなく、もう一つの主力商品「液体塩こうじ」の販売強化のために設立された。グループとして最初の海外拠点であり、2015年4月の事業開始から4年が過ぎた。

 液体塩こうじはご存知のとおり、「米こうじ」と「塩」を熟成させた塩こうじを液体タイプにしたもの。食材の旨味を引き出し、肉であれば柔らかくさせ、魚であれば臭みを抑える。一般家庭や飲食店はもちろん、コンビニ弁当製造など業務用として幅広くご利用いただいている。日本をはじめ世界数カ国で特許を取得済みだ。

 日本のコンビニ弁当は当然のことながら日本国内で作られるが、食材は海外からの加工食品ということも珍しくない。鶏から揚げなどが良い例で、製造元は圧倒的にタイだ。今までのやり方では海外製造の食材に液体塩こうじは使ってもらえない。日本向けの加工食品にも液体塩こうじを使っていただく……、弊社の立ち上げはそこから始まった。

 以前より日本本社とお付き合いがあったお客様を含め、今ではタイ国内の数多くの食品加工メーカーさまにご利用いただいている。一般小売りは昔も今も販売代理店にお願いしており、今はもっぱら製造現場への営業に専念している。

 弊社が販売する商品は全量が日本向けの食材に使われる。タイ現法設立の目的には適っていても、タイの方々向けの料理には活用されていない。それならば、ということで2年ほど前にタイ人マーケットへの参入を試みた。在庫は常に確保、不安なく営業活動を展開できる。むしろ、在庫を捌(さば)かなければならないという気合いだ。

 営業努力が実りはじめ、タイのコンビニで売られる日本料理の弁当やタイ人向けレストランでのタイ料理の下味として、お引き合いをいただくようになった。もともと下味に効果を発揮する調味料として液体塩こうじは存在する。タイ料理であっても伝統の味を壊すようなことはない。

 調味料というのはそもそも、気に入られただけでは買ってもらえない。営業活動は常に地道だ。例えば業者向けの食品関連の展示会があったとして、飲料類や菓子類は来場者に味見をしてもらって気に入られれば、その場で買ってもらえることが多い。しかし調味料はたいてい、「どの料理に合うか、どのように使うのか」などと検討が入るため、せいぜいサンプルを持ち帰ってもらうにとどまる。その分、一度使うとめったなことでは買い替えはなく、そのお客様とは長いお付き合いとなる。

 現在タイ中部サラブリ県に工場を建設中だ。稼働後しばらくは日本向けがほとんどだが、早期にタイ周辺諸国への輸出に乗り出したい。ベトナムではすでに在庫を持ってビジネスを開始した。ハラル認定取得も目指しており、タイ国内でも海外でもイスラム教徒の需要を見込んだ販売を計画している。

 もちろんハナマルキの代名詞である味噌も、営業に力を入れている。小売りもさることながら、レストラン向けも欠かせない。先のタイ人向けレストランではすでに、タイ料理の隠し味として味噌をお使いいただいている。欧米諸国でも、料理にコクを加えるために味噌を隠し味として活用する料理人を見かける。

 さらに、日本は空前のサバ缶ブーム。サバ缶といえば味噌味だ。そのサバ缶をタイ、ベトナム、フィリピンといった国が製造しており、中でもタイはツナ缶が有名で缶詰製造において優秀な実績を持ち、缶自体も品質が高い。

 日本食レストランを訪れる際はいつも、周囲のタイ人客を眺めている。誰もが違和感なく味噌汁を飲む姿を見て、日本食をここまで浸透させた先輩諸氏の功績をたたえ、その一方で味噌を抵抗なく受け入れる嗜好(しこう)をタイ人が持ち合わせているのか、といった考えを巡らせる。国によっては違和感や抵抗感を持たれる。将来的に家庭料理として味噌が使われるかどうかは予測できないが、タイでは今後も日本食としての味噌が好まれ続けるだろうと思われる。

 タイ現法の弊社はグループにとって最初の海外拠点であり、タイ人スタッフの活躍なしではここまで来られなかった。海外事業という機会を与えてくれたタイに感謝し、今後もタイ人スタッフが主役となって会社を大きくしていって欲しいと思っている。

住所:973 President Tower 14th Floor Unit1413 Phloenchit Road, Lumphini, Pathumwan, Bangkok 10330
電話・ファクス:0-2656-1619
Eメール:koido@hanamaruki.co.jp
ウェブサイト:http://www.hanamaruki.co.jp
《newsclip》

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