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タイ総選挙で躍進の民主派新党党首、憲法裁が議員資格はく奪

2019年11月20日(水) 23時38分(タイ時間)
【タイ】タイ憲法裁判所は20日、民主派の野党、新未来党のタナートン・ジュンルンルアンキット党首(40)が3月の議会下院(定数500)選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたとして、憲法違反で議員資格をはく奪した。

 下院議員資格がないのを知りながら立候補したと認められた場合、選挙法違反で最高で禁錮10年、参政権停止20年が科されることから、タナートン党首はさらなる窮地に追い込まれる可能性がある。

 新未来党はタナートン党首が中心となり設立した新党。下院選では、民主主義への完全復帰、人権の尊重、公正な司法、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、不敬罪の改正、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した民主主義を制限する現憲法の改正などを訴えて、バンコクの中間層、若者らの支持を集め、81議席を獲得、第3党に躍り出た。

 プラユット政権、軍を中心とする保守勢力側は新未来党に強く反発し、4月にはアピラット・タイ陸軍司令官が「国外で学んだ左翼思想を持ち込むな」「立憲君主制の変更を企てれば内戦になる」などと警告した。保守派団体が「国家の安全保障と王室を脅かす」として選挙委員会に同党の解党を要求するなど、タナートン党首や党幹部、党自体が多数の裁判に直面し、解党処分を受ける可能性もあるとみられている。

 タイでは2006年以降、東北部と北部の住民、バンコクの中低所得者層を中心とするタクシン元首相支持者と民主化勢力が貧困層や東北住民などの政治参加を拒む保守勢力と対立する構図が続いている。2度のクーデター、2度のタクシン派政党解党、数度にわたる大規模なデモがあり、両派の対立が収まる気配はない。
《newsclip》

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