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軍と対立のタイ野党第2党、選挙委が解党要請

2019年12月11日(水) 23時07分(タイ時間)
【タイ】タイ選挙委員会は11日、野党第2党の新未来党がタナートン・ジュンルンルアンキット同党党首(41)から1億9120万バーツを借り入れたことが政党法違反にあたるとして、同党を憲法裁判所に告発した。

 有罪の場合、新未来党は解党処分を受け、タナートン党首ら幹部が参政権を失う見通し。党所属の下院議員は他党への移籍が認められる。

 新未来党はタイ自動車部品大手タイ・サミット・グループの創業者一族で富豪のタナートン党首が中心となり昨年設立された新党。今年3月の下院(定数500)選では、民主主義への完全復帰、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、不敬罪の改正、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した民主主義を制限する現憲法の改正などを訴えて、バンコクの中間層、若者らの支持を集め、81議席を獲得、第3党に躍り出た。

 プラユット政権、軍を中心とする保守勢力は新未来党に強く反発し、4月には、アピラット・タイ陸軍司令官が「国外で学んだ左翼思想を持ち込むな」「立憲君主制の変更を企てれば内戦になる」などと警告。11月には、タナートン党首が下院選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたとして、憲法裁が同党首の下院議員資格をはく奪した。

 新未来党はその後も、軍が所有するテレビ局からの収入、年収1000万バーツを超える将官81人の収入や資産の出どころをなどを追求し、保守派との対立姿勢を鮮明にしている。

 タイでは2006年以降、東北部と北部の住民、バンコクの中低所得者層を中心とするタクシン元首相支持者と民主化勢力が貧困層や東北住民などの政治参加を拒む保守派と対立する構図が続いている。新未来党は民主派の新たな旗頭として期待を集めたが、政治経験の不足から、早くも存亡の危機に立たされた。
《newsclip》

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