RSS

タイ警察激震 副長官2人電撃解任

2020年1月28日(火) 00時17分(タイ時間)
【タイ】タイ警察のウィラチャイ副長官(警察大将)とチャイワット副長官(警察大将)が23日付で突如解任された。警察の最高幹部2人が同時に更迭されるのは極めて異例で、政権内部の激しい権力抗争と汚職疑惑をめぐる綱引きが暴発したかたちだ。

 ウィラチャイ副長官は「警察の信頼を失わせる不適切な言動があった」などとしてプラユット首相の命令で首相府付に左遷された。今後、調査委員会が調査を行うという。チャイワット副長官はジャクティップ警察長官(警察大将)の命令で警察の別の部署に異動となった。

 プラユット首相はまた、不正疑惑を理由に昨年4月に警察入国管理局長から解任したスラチェート首相府顧問(警察中将)に対し、23日、上官への服従などを命じる異例の命令を出し、公開した。タイのテレビ報道によると、スラチェート顧問は27日、妻、親族ら11人と空路でインドに出国した。インドで9日間出家する予定だという。

 副長官2人の電撃解任は、今月6日にバンコクのスラウォン地区の路上でスラチェート顧問の自家用車が銃撃された事件が発端とみられる。犯人はスラチェート顧問のレクサスに銃弾数発を撃ち込みバイクで逃走。事件当時、車内に人はおらず、けが人はなかった。

 スラチェート顧問は銃撃事件後、記者団の質問に応じ、警察による主要空港への生体認証システムの導入について、システムの内容に比して価格が異常に高かったため、契約書への署名を拒否したところ、入国管理局長を更迭されたと主張。この問題で汚職取締委員会の捜査に協力したため、銃撃されたという見方も示した。スラチェート顧問は生体認証システム以外にも、BMW製のパトロールカー110台の購入など複数の警察の調達計画に疑念を示した。

 銃撃事件の数日後、ジャクティップ長官とウィラチャイ副長官の電話での会話の録音データが流出した。ジャクティップ長官は会話の中で、銃撃事件から手を引くようウィラチャイ副長官に要求。「警察大将(ウィラチャイ副長官)が警察中将(スラチェート顧問)から指示を受けるのはおかしい」などと話した。ジャクティップ長官は後に、録音内容を事実と認め、録音データの流出がウィラチャイ副長官の解任につながったことを示唆した。
《newsclip》

特集