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タイ憲法裁、急成長の民主派新党解党 タクシン再来排除

2020年2月21日(金) 17時44分(タイ時間)
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
タナートン氏(2020年1月10日撮影)の画像
タナートン氏(2020年1月10日撮影)
写真、齋藤正行
【タイ】タイ憲法裁判所は21日、野党第2党の新未来党が党首のタナートン・ジュンルンルアンキット氏(41)から政治資金を借り入れたことが政党法違反にあたるとして、同党を解党し、タナートン氏ら党幹部16人の参政権を10年間停止した。

 参政権が停止された幹部は下院議員を失職する。それ以外の同党所属の下院議員約70人は2カ月以内に別の政党に移籍することになる。

 新未来党は民主化推進を掲げるリベラル系の新党で、若者、都市中間層などの間で人気が高まっていた。プラユット政権、軍などの保守派は宿敵であるタクシン元首相の再来になりかねないタナートン氏を早い段階で排除し、政権基盤を固めたかたちだ。ただ、既得権益層が権力を握り民主主義を制限する現体制に対する反感は国民の間にくすぶっており、今回の判決で反発が強まる可能性がある。

 新未来党はタイ自動車部品大手タイ・サミット・グループの創業者一族で富豪のタナートン氏が中心となり2018年に設立された。昨年3月の議会下院(定数500)選では、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した民主主義を制限する現憲法の改正などを訴えて、81議席を獲得。タクシン派の野党プアタイ党、軍を母体とする政権与党パランプラチャーラット党に次ぐ第3党に躍り出た。

 新未来党はパランプラチャーラット党を中心とする連立政権の発足後も保守派への攻撃を緩めず、国王批判を禁じた不敬罪の改正を提案するなど、タイではタブーとされる王室関連の問題にも切り込んだ。昨年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じ、王室を旗印とする保守派を激怒させた。

 こうした中、昨年11月、タナートン氏が下院選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたことが選挙法違反だとして、憲法裁が同党首の下院議員資格をはく奪。翌12月には、新未来党が下院選の際にタナートン氏から1億9120万バーツを借り入れたことが1個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反にあたるとして、選挙委員会が同党を憲法裁に告発し、今回の解党判決となった。

 タイの憲法裁と最高裁は2000年から続くタクシン派と保守派の政治抗争の中で、タクシン派の政党を2度解党するなど、ほぼ一貫してタクシン派に不利な判決を下し、政治的な中立性を疑う声もある。
《newsclip》

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